第11話 田舎王子お昼お裾分けしてもらう
「そうだよね、混乱させちゃうよね・・・私は生まれた時からみーくんの映像を見て育つたったの、昼も夜も遊ぶときも、ご飯も同じ物を食べて・・お風呂の時一緒に入ってw【お風呂!?】ずっと一緒にいて一緒の生活してたの」
映像と聞いて益々イメージがわかない雅は
「そ、そんな・・・どうやって?そんなカメラとかは・・俺の近くには・・・」
「みーくんには知らされて無かったと思うけど、私・・・うんん私達は常にみーくんを近くで見守っていたのよ、その中でも二階家は一番みーくんに近い家だからねw」
二階さんの説明に残りの3名はなにか複雑な表情をしてお互いを見合った。
俺は混乱しながらもなんとかこの場を納めたく
「え、えと・・ごめん今いち状況が呑み込めてないんだけど・・・もうじき授業が始まるから・・・」
その俺の言葉に我に返った3人は慌てて本来の自分たちの職責果たし始めた。
「は!、そ、そうね逆にみんなの迷惑になるから・・この件は後でって事で皆いい?」
「はーー、仕方ないわね、それじゃ放課後にどこかに集まって話つけましょ・・・」
そんな物わかりの良い彩羽をみた詩織は苦笑しながら
「あらw、四葉さんは少しは事情に通じてそうね?w」
そんな余裕の詩織に対し
「あなたほどじゃないけど、そこらへんをキッチリきかせてもらうからね!」
そんな二人の掛け合いを見ながら凛から提案があった
「それじゃ、近くのデイズ(最大手のファミレスチェーン)でもあつまれる?」
今日の学校の様子から、雑誌の影響であることを察した俺は
「あ、あのでも・・・大勢いるところで・・・込み入った話は・・ちょい・・」
なるほどと、頷いた恵美が凛の方に向き
「それじゃ凛ちゃん、今日の4時から2時間貸し切りで話し出来ない?」
え?貸し切り?そういうのは店の迷惑になるし勝手に決めてはダメなんじゃないかな?そう思ったけど要らぬ心配だった。
「うん、ちょっとお父さんに電話してみる・・・」
そういうと、五十嵐はスマホを取り出し電話をはじめた。
「あっ、うん、私・・うん・そう・・うん・・で、他の4家もうん・・一堂・・うん・・判ってる・・うん、それで学校の近くのデイズなんだけど・・うん4時から・・・え?うんそう・・うん了解・・うん宜しく言っておく・・それじゃ」
ふぅと息を吐き五十嵐はみんなに貸し切りOKだと伝え、昼から臨時休業にして準備するという事だった。
臨時休業って・・・・なに?どういうこと??
彩羽は電話を終えた凛を見て何か考え事をしながらつぶやく
「ふぅーーん、五十嵐フーズも動いたって事はかなり本気で争うって事かしら?」
そんな彩羽の言葉に少し疲れた様子の凜は
「・・・・・どうやら、そうみたいね・・お父さんも一堂君に宜しくと・・・」
なんにせよ、朝のHRの時間もせまり4人を校門で落ち合う約束をして混沌とした場は一応の解散となった。
朝のHRでは各々自己紹介をしていたが、俺の自己紹介だけ何故か盛り上がったのは補足としとこう
あと、詩織と彩羽が同じクラスになっていた。
昼休みは俺と詩織、彩羽の席にそれぞれ人だかりが出来てしまったが二人が取り巻きに断り俺の席に来て一緒に食事をという事で食堂にむかった。
学校でも目立つ2人と一緒に歩いているとほとんど全員男女問わず振り返りるので俺は少し2人から離れて歩こうとしたが
「みーくん、はぐれちゃうからほら!」
「雅、なに離れてん歩いてんの?遅くなったら席とれないんだから!」
そういうと二人俺の手を取り食堂まで引っ張っていった。
食堂に着くと、そこには仲良く向かいの席で食事をする恵美と凛がいた。
「あー雅君・・こ・・?こ?あいてるよ?って何手を繋いでんの?!」
凜もその様子に固まっているようだ
俺は慌てて二人から手を離すと苦笑いをして恵美に返した。
手を強引はなされた二人からは不満の目を向けられたが気付かないふりでごまかした。
俺は、日替わり定食を頼み詩織はミートスパゲッティ、彩羽はカレーを頼んだ。
凜と恵美はそれぞれお弁当をもってきており凜のは少し大きめの弁当で中身もガッツリした物が多かった、一方恵美のはサンドイッチに玉子焼きとポテトサラダと至ってシンプルだった。
「へー二人ともお弁当なのですね?とても美味しそうです^^」
そう二人のお弁当をほめると、喜ぶ恵美と少し複雑な表情の凛が話す
「私は、自分で作ってるんです^^前日のあまりものが多いですけど卵焼きとかサンドイッチは自分で作ったんです」
その恵美の説明を聞いていた凛は
「わ、わたしは・・父の会社でつくってる・・・料理を・・」
どうやら凜はデイズとかで提供されてるメニューを弁当にいれてるようだ、道理でガッツリしたお弁当なわけだ。
その凛の様子にニヤリとした恵美は
「雅くん、卵焼きとサンドイッチおひとついかがですか?」
とお弁当を差し出してきた。
「え!?でも恵美さん少ししかないのに僕に渡したら足りないんじゃないですか?」
その答えを予想していた恵美は
「では雅くんの定食のオカズと交換で^^」
せっかくの申し入れを断るわけにもいかず、恵美の言う通り好きなオカズと交換してもらった(ちなみにコロッケだった・・・)
物々交換なので遠慮なく卵焼きを食べると、マジマジと恵美に見られていた。
「ど、ど、どうですか?お口にあいました??」
不安げに尋ねる恵美に
「うん、凄くおいしいです^^俺の好きな味付けです!」
そう笑顔で返事をすると、恵美は顔を赤くして瞳を潤ませ俺の手を握った
「雅君の好みの味付けを、もっと教えて下さい!私頑張って覚えます!将来の為に!」
その様子をみていた3人は
「ちょい!恵美どさくさになに手を握ってんのよ!」
「へー私も料理は家の使用人と一緒に作ったりしてたから、また作ってみようかな?」
「ちょい、みーくん!奥さんの目の前で堂々と浮気はダメです!」
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