第10話 田舎王子と幼馴染み(仮)
振り向きざまに頬にキスをされた、慌ててその子から離れると。
ニコッと笑い俺の顔の前に顔を寄せて今度は唇へのキスしようと迫る、俺は慌てて肩を掴み距離をとった。
「ちょっと!キミ急になにするの?!」
キスを中止された女の子は不満顔で口を尖らせて不満を漏らした。
「えーーぇ、みーちゃんと私はいずれ結婚するんだから、キスくらいはしても良いんだよぉーーーー??」
雅・三宗・四葉・五十嵐「「「「ええええええええ」」」」
そんな女子生徒と俺の間に彩羽が割り込み女生徒の方を睨みつける
「ちょっと!?あんた急に出てきてなんなの??いきなり訳わかんない事いってんじゃないわよ!」
そんな彩羽のプレッシャーも何食わぬ顔でキョトンとした女子生徒は唇に人差し指をあてて考えるそぶりで答える。
「えーーー?でも私とみーちゃんは、ずーとずーと前から私と結婚する約束してるんだよ?それこそ生まれる前から~ねw」
三宗・四葉・五十嵐「「「・・・・うそ!・・・まさか!あなたも!?」」」
3人の反応に悪戯っぽく笑い納得したようにクルっと回り自己紹介を始めた。
「そう、私の名前は二階 詩織(にかい しおり)たぶん、あなた達と同じ宿命を持つ女の子だよw」
そういうと、恵美、凛、彩羽はお互いの顔を見合わせた。
「うそ・・・凛ちゃんも・・・なの?」
「ほかにも、6人いるとは聞いていたが・・・・まさか・・この学校に・・・」
「そう・・・そういう事なのね・・・・そう繋がるのね・・・」
群衆【な、なぁこの学校に二階ってあんな美少女いたか?】
群衆【あ!二階っていや!図書委員におさげの分厚い眼鏡の生徒が確か二階って名前だった!】
群衆【なぁーにーー、あんな綺麗な子なら、図書委員に立候補しておけばーー】
群衆【そ、それより、、もしかしてあの子って人気VTuberの『しおりん』じゃないか?声とか話方やそのまんまじゃない?】
群衆【う、うそだろ・・・俺の最推しじゃないか!登録者900万人の超大物が同じ学校の生徒とか・・・・俺今日死んでもいいかもーー】
そんな群衆に詩織は眼鏡をかけて、両手で髪を掴み自分は眼鏡おさげだった事を明かした二階は眼鏡を再びはずすと皆に『しおりん』の事は内緒だよ?w
といたずらな笑顔で微笑むと大勢の男子生徒から雄叫びが上がった。
雄叫び【うおーーしおりんは俺たちが守る!推し活が学校でも出来るとは!学校内のファンクラブ会員50名が全力で支えます!】
そんな雄叫び男子に軽く手を振り
3人の女子生徒の前に歩みよると、少し声のトーンを下げて言い放つ
「でも、私はあなた達と違うのよ昨日今日でみーちゃんの事や婚約者の事を知ったような顔してようだけど、私は違うのw」
余裕の笑みを見せる詩織に対し凜が反論する。
「違う?どういう事だ?」
凛の質問に潤んだ瞳で思い出の引き出しを開けて大切な物を語る口調で優しく話をする詩織
「私は物心ついた時から、みーくんと育ったのwまさに幼馴染って事よね^だから知り合って1ヵ月ちょいのアンタたちと思いの強さが違うの!」
幼馴染という事実を詩織から聞き明らかに同様する3人は今度は俺に詰め寄る
「雅君!どういうことなの?幼馴染って!むかしからの知り合いって事なの?!彼女はいないっていってたよね?」
「雅!あんたすごい田舎で同年代の女の子と話した事も無いっていってたよね!あれは嘘なの!答えて!」
詰め寄る3人に俺は正直に答えた。
「えーと・・・二階さん申訳ないんだけど俺に幼馴染は居ないよ?物心つくころから井の中村でお爺さんお婆さん達と生活してきたし二階さんくらいの歳の女の子はいたことかったよ?」
そう答えると3人は二階さん再び視線を向けたが、二階さんは目を閉じうっすらと微笑んで話してくれた。
「そう、みーくんは知らないの無理ないよ、私が一方的にみーくんを見てきて一緒に育っただけなのw」
4人とも頭に?が浮かんだのを見て悪戯気に笑う詩織は
「例えば、みーくん昔、一堂流の特稽古中に右肩を小熊にひっかれたってキズあるよね?」
雅は驚愕し右肩を押さえた。
「な、なんでそれを・・・・師匠と村長のおじいちゃんおばあちゃんしか知らないのに・・・・」
驚く俺をみて優しく微笑む詩織は続けて話す
「ほかにも、7歳の頃村の診療所のお稲さんに花でつくった冠をプレゼントして頭撫でてもらったよね^^」
自分も忘れかけてた幼少期の思い出を、語られた事にさらなる衝撃をうけた。
「うそ・・・だろ・・・なんで・・・君は・・いったい・・・」
詩織に対し得体のしれない恐怖を感じおれは顔面蒼白になっていたのだろう、申訳なさそうに詩織は悲しい表情をして答えた。
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