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田上が目を覚ますと、なぜだか立っていて、手にヌルヌルとした生暖かい液体が付着しているのがわかった。右手を見ると、真っ赤に染まった手と金槌を持っていた。
なんだ、この夢は?と思って視線を正面に向けると、ダイニングにいた。そして、シンレイ研究会のメンバーである、霧島、藤本、竹内が血まみれで倒れていた。
何が、起こっているのか分からなかった。
もしかして、これは自分がやったことなのではないかと思った。そんなはずはない。なぜ自分がこんな事をしなければならないのか?と田上はパニックになった。
ハンマーを手から話した。床に落ちて金属音が聞こえた。
しばらく、呆然とする田上。
田上は、改めて恐る恐る部屋を見た。霧島は仰向けになって、頭から血を流していた。竹内は頭と顎から血を流していて、顎は骨が露出していた。藤本は額がパックリ割れていて、流れ出たピンク色の液体化した脳髄が顔に流れて付着していた。
田上はそれぞれの首に指を当て、脈をとった。全て反応はなかった。
これは、いったいなんだ?と田上は考えた。自分が持っていた金槌、血まみれの手とTシャツ。
これは、自分が行なった行為だと確信した。
早く病院に連絡しなければと一瞬思ったが、もう3人は死んでいる。
しばらく考えた後、急に冷静になった。このままだとまずい。どうにかしなければと。
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