いたい
すみはし
いたい
私はただあなたのことが好きで、でもそれがどうしてもすべては伝わらなくて、あなたは私ではきっと足りないという。あなたはいつどこに行ってしまうのでしょう。私は知っている。あなたが今私でない女の人と一緒にいることも。あなたが今何をしているのか、考えるだけで気が狂ってしまいそうです。いいえ、こんなことあなたにはいいません。あなたはこういう重い女は嫌いでしょう。私はそれを知っいます。だから私は我慢していました。ずっとずっとずっとずっと。そうしているうちにあなたが私に会いに来る頻度は少なくなってきましたね。私はとても悲しい。とても悲しいのです。あなたの居場所になれないことが。毎夜毎夜私が涙を流していることをあなたは知らないでしょうね。ああ、どうしましょう。私は私自身をもう止められないのです。あなたが来る明日まで待たなければいけないのに思いが逸ってしまう。ああ、いらっしゃい。お待ちしておりました。さあさお風呂に入ってらっしゃい。あんまり汚れないようにね。さあ私も行きましょうね、忘れ物はない? 大丈夫ね。このために入念に準備したんだもの。でものこぎりなんて初めて使うけど思ったより切れないのね。頑張りましょうね。でもできる限り長くこの声を聴いていたい。良かったのかもしれないわ。あなたが何度もいたいと言ってくれるんだもの。私もあなたといられて幸せです。私もあなたのそばにいたい。いたいいたいとあなたが言ってくれるから、私はあなたといていいんだと思えるの。あなたの体は取っておくわ。私のもとにいたい。
いたい すみはし @sumikko0020
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