第3話 カレンの「ヒミツ」

「私は、実はこのサイキックパワーワールドで生まれた者ではないんですよね。しかも、この世界は、あの世界で死んだ人が転生する場所として知られていますけど、私は転生なんぞしたことがないんです。」

「えっ…」

アサカが、カレンさんのヒミツに1番驚いていた。

「でもこの世界、あの世界で死んだ人だけが揃う場所じゃないんです…か…?」

「はい、それが私の違う世界で生まれたという何よりの証拠となっています。」

「ああ、そっか。」

アサカとカレンさんがどんどん話を進めていく。カレンさんはこのサイキックパワーワールドの者ではなかったのだと、僕も少しは驚いた。

「でも、何でサイキックパワーワールドに来たんですか?」

僕は、不思議になって聞いてみた。カレンさんは、首を少し傾げて、

「私の生まれたところの世界の名前は「サイキックスモークワールド」なんですけどね、同じく超能力が使えるんです。でも、このサイキックパワーワールドより超能力のレベルがもともと高くてですね………。生まれた瞬間も、レベル60以上はありました。」

と、言い放った。アサカは、少し目をキラキラしていた。

「へえ、僕も行ってみたいです、サイキックスモークワールド!」

「でも、行ったら負けちゃうと思いますよ?」

「ムゥ」

カレンさんとアサカは、子供のやり取りみたいなことをしていて、会話的に可愛かった。

「戦士の3人のあの男たちもサイキックスモークワールドで知り合ったんですよ。ここで言えば、レベル40くらいじゃないでしょうか。」

「すっごー!俺なんか、まだレベル16ですよ?!すっごいじゃないですかもう!」

アサカはすごく興奮しているようだった。

「それで、チームの件ですが。」

「あっ」

カレンさんは、心を改めたかのように、背筋をピンっ!と伸ばして言った。

「ぜひ入ってください!お願いします!」

アサカは、まだキラキラとしたまなざしで堂々と言った。

(まだ僕の意見を言っていないのに…)

僕は、してはいけないけれど心の中でほんの少しだけ舌打ちをしてしまった。

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