第43話 おいおい、そんなこと、、、、あるのか?


「確かに、ルミエラが言うことは

正しい。我らは今停滞している。

発展もなく、同じことを繰り返す日々、、、。」

アリアが目をつむり何かを考えているようだった。


「すぐにとは言わない。私の様に

外の世界を知りたいものも多いだろう。

今回の提案を皮切りにエルフの発展も

望めるやもしれん。」

ルミエラの言葉を聞いても

アリアは目をつむっていた。


しばらく無言の時が過ぎ。


「世界樹様へ会ってもらうとしよう。」


「な?!世界樹様の元へ

わけのわからぬ人間を通すのですか!!」

先ほど騒いでいたルイが

またしても異を唱え

ルイの周りのエルフも

騒ぎ出した。


「静まれ!!女王陛下の御前であるぞ!!」

ルイとは反対の方向にいるエルフが

ルイたちを叱責する。

ルイたちは怒りを浮かべ

反対のエルフをにらみつける。


「女王陛下ご発言お許しください。

私は賛成です。彼の周りには精霊が

喜んで集まっております。

良からぬことを企んでいるなら

精霊たちはこのような反応をしないでしょう。」


「クルズ。おぬしにも見えたか。」

アリアはやはりと言った顔をしていた。


「えぇ、まずは世界樹様とお会いになられるのが

いいかと愚行いたします。

その間に我らで話し合うことも必要でしょう。

幸い、ルミエ様、、、。

今はルミエラ様と呼んだ方がいいでしょうか。

がいらっしゃるので陛下の許可が出るのであれば

ルミエラ様に世界樹様の立ち合いをしていただきましょう。」

クルズと呼ばれたエルフは頭を下げた。


「ルミエラ。あなたには世界樹様への案内を

頼みます。話が終われば私もそちらに行こう。

滞在許可も出そう。部屋は案内させる。

世界樹様との話が早く終わったなら近くのものに

言ってくれ。」

アリアの発言により

謁見は終了し

ジーク達は退出した後

世界樹へと挨拶することになった。


謁見の間から建物への地下へと向かい

案内されるジーク一行


「こういうのって木の前に出て

話すものだと思ってたんだけど。」

ジークがルミエラへと質問する。


「そうなのか?人族の認識ではそういうものか。」

案内された場所は太い木の根が見え

地下だというのに暗さは感じない

ダンジョンの始まりの間に

酷似した印象だった。


『ふむ、、、、ジグルドか?久しいな。』

太く少ししわがれたような声が聞こえた

ジークはビクッと体を強張らせた。


「初めまして世界樹様。

ジークフリード=アルカナインと申します。

そのお名前は私のご先祖様かと。」

他の皆には聞こえていないのか

ジークが独り言を言っていると思い

不思議そうな顔をしていた。


「世界樹様、我らにも聞こえるように

お願いしたい。」

ルミエラの言葉に

『おぉ、ルミエか。すまなかったな。

目立っていたのがこの少年でな。』

世界樹の声色が少し明るくなる。


「この者の審判をお願いしたい。」


『ふむ、、、、精霊に愛されておるな。

いいことだ。悪ではない。』

世界樹はジークを敵だとは認識していないようだ。


『だが、本質は悪に近いのぉ。

ん~?これはどういうことなんだ?』

何やら世界樹は考えている様子だった。


『お主の魂の形は複雑じゃの。

少年と青年、そしてジグルド。

混ざりあっておるわい。』

ホッホッホと笑った世界樹は

何やらジークの何かが見えているみたいだ。


『それに彼女らも随分懐いておるのぉ。』

世界樹は声だけだがジークは

アーティファクトたちを言っているのだと理解した。

世界樹の発言にレヴィもウィスも

当然!!と言っていた。


『なるほどなるほど。

この者は悪じゃないのぉ。

安心して任せよ。』

世界樹からのお墨付きを貰い

安堵するジーク。


「そうでしたか。ありがとうございます。」

頭を下げたルミエラに習い

ジーク達も頭を下げる。


『ジークフリードよ。お主。

マスターにまでなって居るのか。

ホッホッホ。愉快愉快。』

世界樹は笑っていた。


「ウィス、この子が案内してくれたおかげで

マスターダンジョン登録者となりました。」

ジークは世界樹に話しかける。


『そうか、そうか。

お主。神戯の狭間に行くがよい。

お主の為になる。時間があれば

わしの元へ来なさい。』

ルミエラは驚いた顔をしており

「な?!神戯の狭間ですか!!」

ルミエラはなにやら知っているようだ。


『お主には必要じゃろうて。』

世界樹は人ではないが

ジークへ視線を向けた気がした。


「私は何かは分かりませんが。

必要であると言うなら行きましょう。」


『ホッホッホ。愉快愉快。

しばらくはこの地にいるのか?』


「アリアとまだ話してはないですが

しばらくはいる予定です。」

ルミエラが返答する。


『そうか、そうか。

ジークフリード=アルカナインに

この場所への立ち入りを許可する。』

ルミエラはまたしても驚いていた。


「わかりました。アリアにも伝えておきます。」

ルミエラの言葉で

世界樹との会話が終わり

ジーク達は世界樹から

離れようとする。


九百鬼 透夜くなきり とうや君、また来なさい。』

前世の名前を呼ばれ驚いたジークが振り向く。


世界樹のその言葉は

ジークにしか聞こえていない。


世界樹様!!

何を見たんですか!!

世界樹は見た!~ジークの秘密、唯一の理解者?!~

Now on sale!


このよく使われるNow on sale!なんですが

日本では発売中!の意味ですが

正しくは割引販売中!って意味なんですよね、、。

迷いましたがキャッチ―さを出したいので

許してください。


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