第34話 おいおい、どうしよう


ゲートを通ったジークは

この前と同じ道具屋の中におり

驚いていた。


「さぁ、こちらに座って。」

ルミエラが手を向け

ハーブティーの置かれている席へと座る。


「まずは、ダンジョン踏破おめでとう。

流石のジークだ。」

柔らかな笑み浮かべながらこちらを見るルミエラ


「ありがとうルミエラさん。

結構話題になってたりする??」

ジークの話はパーティー以降

拍車をかけて回っていた


最年少ダンジョン踏破者。

最年少魔法師団長と最強の元騎士団長を

実力で専属とした神童。

貴族でも身内を守るためなら

容赦なく断罪する

平和的殺戮者ピースオブキラー

黒き死神等など

ジークの名前は多岐にわたり

いい意味でも悪い意味でも

知られることになった。


「そうだな。アーティファクトも

手に入れたようだな。」

指をさしながらジークの首にかかっている

ネックレスーウィストゥラを指さしながら

そう言った。


「ウィストゥラ、、。ウィスっていうんだ!」

ジークがそう言うとウィスが輝き

よろしくと言っていた。


「レヴィルエクスと似た

アーティファクトか。

やっぱりジーク。君は、、、。」

ルミエラはそこから言葉を発さないため

ジークからダンジョンでの出来事

商売を始めたいことを話し出した。


「助けてくれた者の名前は

教えてくれたのか??」

話し終わったジークに

少し驚いた顔をしながら

質問を返してくるルミエラ。


「聞いたんだけど。

その前に戻されちゃってさ。

ルミエラさんのことを

知っているみたいだったよ?」

ジークはあの時の人を思い出していた。


「そうか、、、。」

少し寂しそうな顔をした

ルミエラだったが


「それより、商売を始めると言っていたが。

何か考えはあるのか??」

ルミエラが話題を変えたため

ジークもそれ以上は聞かずに

話始める。


「結構ざっくりなんだけど。

既存の商売とはかぶらない形で

考えたものはあるんだ。」

ジークはそう言いながら

紙に書いたものをルミエラに渡す。


「ポーションか。しかも

普通のポーションじゃない

これは、、、身体強化?!」

ルミエラさんが先ほどよりも

びっくりして言葉を発した。


「これは、僕とジェイ。この前一緒にいた

男の人しか使えない魔法なんだけどー」


それからジークはどのように

作成をするのか説明していた。


「身体強化を付与した

魔石を砕いて混ぜるとは。」

ルミエラは顎に手を這わせ

考え込んでいた。


「これは飲料ではないのか??」

このポーションの肝というべきところ

を質問されジークはうれしそうに話す。


「そうなんだ!!前にジェイたちと

もしもの時の為に商売を始めたら

これを売ろうと作ったんだよ!」


そう言いながらジークは

異空間ボックスから

四角に固められたクッキーを取り出し

ルミエラに渡した


「なるほど。食料型か

食事にもなるしこれは

違う種類に利用もできる。

味がついているポーションはあるが

このような考えはなかったな。」

うんうんと頷きながら

ルミエラはクッキーを口に運び

咀嚼した後飲み込む


「ザクザクした触感が

歯触り心地いい

味も良いし身体強化なら

ご老人でも

働いている人々も

食べて活動できるように

なるだろう。

効果も申し分ない。

時間はどれくらい??」

手を見ながらグーパーグーパー

していたルミエラは

ジークに話しかける。


「大体4時間くらいだよ。

100%から徐々に強化は

下がっていくけど

切れる前は大体80%くらいだから

そこまでいきなり下がる訳じゃないよ。」


「素晴らしいな。

これは確実に売れる

後は値段だが、、、。」


この国の通貨は

硬貨のみとなっている。

1デラル硬貨=前世で言う1円だ

これが10倍ごとに硬貨となっている。

基本的な切り傷を治す治癒ポーションは

1,500デラルほどだ

回復量により最高級は

1,000,000デラル

そこから導き出した

ジークの金額は


「ルミエラさんにあげた物から

効力を落として500デラルかな。」


ルミエラは口をあんぐりと

空けていた。


「安すぎる。もう少し高くても

いいんじゃないか?」

ルミエラが提案するが


「さっきルミエラさんが言ったように

これはワーカーだけに売るためじゃなくて

働いている人やそれ以外の人にも

売りたいから。」

ジークが言う


「確かに、悪くはない。

どれくらい効力を落とすつもりなんだ??」

ルミエラがテーブルからずいッと

身を乗り出してジークに近づく。


「半分かな、実はルミエラさんにあげた物だと

効力が切れると少しだるく感じてしまうんだ。

身体強化が強すぎて元に戻ると

そう感じてしまうんだと思う。」


「そうか、治癒では治せないのか??」


「治りはするけど。わざわざ

そうしなきゃいけないなら

半分にして何もないほうがいいじゃん??」


それからジークとルミエラは

問答を続けていくのだった。


ジークは忙しいですね。

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