第14話 鏡乱の回廊(1)

朝日が昇るか昇らないかの間

少しの暗闇と少しの明るさの中

ジーク達は大きな門の前に立っていた。

門番と思わしき人物は眠いのか

テンションが低そうだった。


「ジーク様、おはようございます。

当主様からのご命令で

本日から7日ほどジーク様以外のワーカーは

入るのを禁止しております。

7日後連絡もなく、戻られない場合は

捜索の為突入せよとのことでした。

こちらをお使いください。」

そう言いながらピアス形式の

通信型魔道具を渡された。


「ありがとう。え、ピアス型か

穴空いてないよ、、、。」

ジークは耳を触るとジェイが話しかけてきた。


「これから先、ピアス型のアーティファクトも

あるかもしれねーし、今空けとけ。

治癒使えるんだろ?ほれっ」


そう言いながらジェイは懐に入れてある

細い針金のようなものでジークの耳を貫いた。


「イタっ、ちょっとジェイ!!

やるなら言ってよ!!」


びっくりしたジークは

治癒をかけて治してしまった。


「もう一回だな?」

ニヤニヤしながらジェイは針金を近付けるが


「お待ちになって、ジェイ。

あなたは一回したんだから

私がやるべきでしょう?」


エリーは針金をものすごい早さで

ジェイドから分捕り

僕の手からも魔道具を回収した。


「さぁ、ジーク、私のは塞いじゃ

いけませんからね?いきますよ??」


少し興奮したような顔をしながら

エリーは針金を近づける。


チクッとした後に耳たぶに

少し重りのようなものが

ぶら下がっている感覚がした。


「はい、出来た。ふふっ、似合ってるわ。

ジーク。」

エリーは異空間から鏡を出す

とこちらに向けてくる。


少し血が流れていたが

治癒をかけると元に戻り


ピアスの針の分の穴は塞がらず

周りだけが治癒された。


「ありがとうエリー。ジェイドも一応ね。」


二人にお礼をすると門番が

「そろそろ開門します。

ジーク様ご一行が入られた後

閉門しますのでご了承ください。」


「分かった。ありがとう。よろしく頼むよ。」

門が開きジーク達は中に入るのだった。



中に入ると雑なトンネルのような景色だった。

少し薄暗く端は真っ暗で見えない

先に進むにつれ光明は必須だろう。


周りは茶色の土壁で

ダンジョンに入ったんだと思わせられる。


「意外と普通だね。」

ジークは思ったことを口に出した。


「そりゃそうだろ。

ダンジョンなんてこんなもんだ。」


「ジークは初めてだから。そう思うのかしら。」

二人は経験者であろう感想を出した。


しばらく歩いていると

狼の形をしたモンスターが出現した。


「ここは四足系ダンジョンか?」

ジェイドが発する。


ダンジョンには出現しやすいモンスターが

決められている

ゲームの都合上だろう。


四足系、二足系、変質系、特殊系。

大まかに四つの分類がされ

その分類に紐づいてさらに細分化されている。



「四足系ならハウンドかフォックス

辺りでしょうね。

見るにレッドフォックスかしら。」

エリーはそう言いながらジークを見る。


「ジークやってみろ。」

ジェイは後退してくるとジークに言った。


ジークの初めてのモンスター討伐が始まる―。



ジークはレヴィルエクスを呼び出すと構える。


レッドフォックスは

こちらに気づくと素早く足を動かし

ジークにとびかかろうとしていた。


ジークは冷静にレッドフォックスを確認し

よけると同時にレヴィルエクスを

レッドフォックスの首に通す。


レッドフォックスの首は綺麗な断面を描き

頭部だけが転がる。


レヴィルエクスから

やったよ!すごいでしょ!

と言った感情が伝わり

ジークは微笑む。


「ま、一瞬だわな。

身体強化も使わずにこれくらいはできるか。」

ジェイは腕を組みながら感嘆した。


「レッドフォックス程度なら

ジークは目をつむってでもできるわよ。

この様子ならペースを上げましょう。」

エリーは誇らしげだ。


ダンジョン探索は始まったばかりだ―。


戦闘描写って難しいですよね。

イメージを言葉に表すって難しいと実感。

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