mind

第10話 おいおい、あっという間だな

エリーとジェイがジークの専属になり

貴族界隈などすべての噂話のやり玉に上がって

一年ほどが経過した。

何やらここ最近の貴族の噂は僕が主題に

なっているらしい。

謎多き公爵家の嫡男として。


ジークは成長期もあり身長も伸び

二人の師事により健康的な肉体、一流の技術

両親の容姿を引き継ぎ

すべてを兼ね備えた少年となった。


ルイスは家の事情で

一旦領地に戻らないといけなくなってしまった為

今はいない。

ゲームでは描かれていなかった為

こんなこともあるんだと思っていた。

戻ってくるとは父上が言っていたけど

お別れ位ちゃんとしたかったな。


「あれから一年か。意外とあっという間だな。」

中庭でゴロゴロしながら

次のアクションを起こそうと

考えに更ける。


(そろそろダンジョンに行って

アーティファクトを手に入れるべきか。)


ダンジョンは基本的に

領地にできた場合は領主の持ち物の一部になる

アルカナイン公爵領は領地の規模はそこまでだが

ダンジョンができやすく

王都の次に発展しているといってもいい

この世界では冒険者組合などがなく

魔物の討伐や各種探査は

公共事業の一つとなっている。

しかしながら、冒険者組合に似た組織

ワーカー(探索組合)というものが存在する。

ワーカーの主な役割は

冒険者組合やギルドと似ているが

ワーカーの登録も公共事業となっていることだ。

国の事業として登録を行っているのか

領地での事業として登録となっているのか

千差万別であり

それぞれによって役割なども異なる。


ちなみにアルカナイン公爵領では

国営の組合、領の組合の二つが置かれている。

国営のワーカーの場合、各領地や国を渡る際にも

身分を証明するものとしては最適であり。

取得するものも多い。

しかし、戦争になれば否が応でも

参加しなければならない為

普及率はそこそこだ。


領のワーカーの場合

その領地を収めている者の手腕により

評価のランクが変わるというのが

最大の違いである。

アルカナイン公爵領は

先代の力とカナンの手腕により

今では国営ワーカーよりも

信用情報が高くなっている。

身分証としては言わずもがな

領内の税の優遇に加えて

戦争時の参加可否選択など

国よりもアルカナイン公爵領所属となったほうが

有利なのだ。

もちろん申請には領地に居住のあることや

ない者の場合は期限付き+出国制限など

クリアしなければいけない項目はあるが

そこまで難しい問題ではない

また、ワーカーの証明も居住のあるもの

ないもので違う証明書を発行されるので

危険分子などの対策にもなっている。

アルカナイン公爵領所属ワーカーは

巷ではアルカナーと呼ばれているらしい。


アーティファクトは

各々が強力な力を持つダンジョンの産物。

製法、解明など一切されていない。

誰が作ってなんの為にあるのかも不明

ただ分かっているのは、強力な力を持つ物

形など形状は様々。ほとんどが謎だ。

物語にも一定数関与してくるものも多い。



「どうしたの?ジーク?昼寝?」

エリーがジークの横に座り

目を向ける。


「そろそろダンジョンに挑みたいと思ってさ。」

寝ている状態から体を起こしエリーに話す。


「ジェイドに相談して三人で挑む話を

カナン様にするべきよね。」

「俺がなんだって??」


二人の会話に、ジェイが入ってくる

「ジェイ、ちょうどよかった。

三人でダンジョンに挑まないか?」


「ジークは俺たちの教えを

ほとんど吸収しちまったからな。

もういいだろう。師事も実質は終了だしな。」

ジェイは腕を組みながらうんうん唸っていた。


「なら父上に話して

鏡乱の回廊に行けるようにしてもらおう。」

ジークの言葉を聞き二人はびっくりした顔をする。


「ジーク、お前ッ、鏡乱の回廊は

未踏破ダンジョンだぞ?!」

ジェイドが何やら騒いでいるが


「前衛をジェイが中衛を僕が後衛をエリーが

すれば完璧じゃない?」


ジェイは完全に肉弾戦向き

エリーは魔法や治癒での支援向き

ジークはオールラウンダー


ジークが倒れてもジェイとエリーが

ジェイが倒れてもジークとエリーが

エリーが倒れてもジェイとジークが

綺麗にカバーできる。最強の布陣だ。


「確かに、ジークがいるだけでも

相当に挑めるとは思うが、、。」

ジェイは腕を組み考えていた。

「私は賛成。もう教えることもないし。

ジークはこの年で私たちの教えを受けた子よ。

年代最強どころか

ジークより強い人間はいないとすら思えるわ。」

エリーは誇らしげに胸を張っていた。可愛い。


「まずは、カナン様に相談だな。」

ジェイの言葉を受けてジーク達三人は

カナンのもとへ向かった。


一年経過しました。

なぜかは言えないですが

お楽しみ頂けるよう

頭をフル回転させておりますので

お待ちください。

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ありがとうございます♪

皆様今後もよろしくお願いいたします!

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