第8話 各々の事情~カナン=アルカナイン〜

カナン=アルカナイン



「どうしたんだい?

二人でいきなり話があるなんて。

びっくりだよ。うちのジークが何かしたかな?」

おどけた表情、演技なんだろうとは思うが

演技とは思わせないカナンが笑いながら言う。


「カナン様、この前の酒場の件

引き受けさせてもらいたい。」

殊勝な顔でジェイドは言葉を発する。


「ジェイのお眼鏡にはかなったかな?

うれしいよ。うちのジークをよろしく頼むよ。」

カナンは椅子から立ち上がりニッと笑った。


「ついでに、専属にしてもらえねーか?」

ジェイドは真剣な表情でカナンに目を向ける。

「専属、、ね。僕には専属が―」

「ジーク様のだ、いいだろう?

まだ誰もいねーんだから。」

カナンの言葉を遮るようにジェイドは発した。

「待ってください。

一番初めの専属は私がなるんです。

ジェイドあなたは少しお待ちになって。」

そこに急にエリスが割り込んでくる。


「あん?別に一番だ二番だはどうでもいいが。

お前より先ってのは気分がいいな。」

ニヤニヤしながらジェイドはエリスを挑発する。


「な?!カナン様!

私は宮廷魔法師団長を降ります!

なのでジーク様の専属一番を

いただけませんか?」

「お前!!師団長をぶら下げるのは卑怯だぞ!

俺から話したんだ俺が一番初めだろーが!」


ジェイドとエリスは

どちらが専属一番になるかで争いだした


「はっはっははは!

こんなに愉快なのは久しぶりだよ!

あ~可笑しい可笑しい。」

当主カナンはおなかに手を抑え

片手は目じりをふいていた。


「いや~、まさかうちのジークを

二人とも気に入ってくれるなんて。

しかも歴代最年少の第一魔法師団長に

元はつくけど歴代最強の騎士団長がだよ。

魔法師団長に至っては

職を辞するとまできたもんだ。すごいね

うちのジークはますます可愛いよ。」

カナンは抑えられない笑いを

素直に表に出している。

本当に笑っているのだとわかるくらいだ。


「エリスちゃん、こういうのもなんだけど。

第一師団長の後釜はすぐに手配できる。

ほんの少しの可能性を僕は信じていたからね。

引継ぎとかもあるだろうから

来週からになるけど専属になれるよ。」

カナンは本当の笑顔でエリスに話した。


エリスは瞬間全身に鳥肌が立った

この人は何手先まで、何通りの考えを

読んでいるのか

ほんの少しの可能性じゃない。

これはレールの上なんだ

全てがカナンの思惑通り

理解ができないまさに怪物

宰相の地位を蹴り

わざわざ外官庁のトップに立った

王国きっての策謀者

二つ名は―

「それでいいかい?エリスちゃん?」

思考にふけっているエリスに

やさしい声色が聞こえる。


「は、はい。ジェイドより早ければ

問題はありません。」

エリスははきはきと話した。


「だそうだ、ジェイ。

こうなった彼女はどういっても無理だよ。

諦めてくれ。」

やれやれという態度でカナンは

ジェイドに語り掛ける。

「わーったよ。エリスが一番で俺が二番だな。

だから騒ぐんじゃねーよ。全く。

これだからホの字の女は嫌いなんだ。

自分が一番じゃねーと気に入らねーんだ。」

「な?!」

エリスは口をパクパクさせて

声が出せないでいた。

「おや?エリスちゃんは

うちのジークといい感じなのかい?

僕はエリスちゃんのような

綺麗で才能のある子は大歓迎だよ。

ジークもその気なら奥さんになっちゃえば?」

カナンはニヤニヤしながらエリスを見る。


「も、もしジーク様が

年齢も気にせずというなら

その時はお願いします。」

エリスは顔を赤らめながら俯いた。


「年齢なんてそこまで気にすることじゃないよ。

第一、エリスちゃんとジークは

そこまで離れているわけでもないんだし。

早めに頼むよ?」

その発言の後カナンは手をたたき

「脱線しちゃったね。

とりあえずは君たち二人は

ジークの専属になるということ。

今日から住み込みということでいいかな?」


「「よろしくお願いします。」」

こうしてジークの知らないところで

ファンが増えていくのだった。


昨日ですね

カクヨムさんの総合の注目小説??

に悪リラ(悪役貴族Re:Life)が

乗っておりまして、、、。

嬉しすぎてスクショを取ってしまいました。

しかーし!条件を知って少ししょぼん気味です。

今後も頑張ります!

なななんと!総PVも1000越えになりました!

順位も500を切りました!

ありがとうございます♪

フォローなどお待ちしてます!

近況ノート等使ってみています。

お時間がある時に見て頂ければ

嬉しく思います!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る