第26話 帰還、そして

そして2年もの間、戦から離れ、湯治をしていた俺は、京にいる直義様の元へ。


「ただいま帰りました。」


「よく帰ってきた。で、目標はどうだった?」


「私の臣下になってくれるそうです。足利の臣下だとおそらく断ってたはずですね...」


「まあ仕方ないな」


と言いつつ、話していると、傷だらけの伝令が。


「急報!北畠顕家率いる奥州軍が鎌倉に迫っているとのこと!」


ついに来やがったな...北畠顕家。


ここで、貴様の息の根を止めてやる。


「直義様、鎌倉で北畠を止めてきてもいいでしょうか?」


「ああ、頼んだぞ。義詮もいるらしいから、敬意を払うことを忘れずにな。」


「はっ!」


足利義詮...平凡な御曹司か。


ここで借りを作らせるのもいいかもしれない。

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