第2話 孫次郎くんとの出会い

その若者は僕に気付き、


「誰だお前!」


とその10代前後の若い男は言う。


「僕は辻堂和音だ。」


と答える。


「辻堂?足利一門ではないな?我は斯波孫二郎也。」


と名前を言ってくれた。孫二郎くんか。


「直義様のところへ連れて行け!」


と孫二郎が言うと近くにいたごっつい人が


「はっ!」


と叫び僕は担がれて連れて行かれた。


「着きましたぞ、辻堂殿。ここにて座ってお待ちください」


担いてきたごっつい人が僕に告げる。


「よく来たな、辻堂とやら、儂は足利直義也。」

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