アカデミー賞とささくれた未来？

KAC20244

　なるほど試みとして悪くない。運営の明確な基準は置いても……お題がささくれ。

ささくれなんてＺ世代は理解しているかササくれとパンダが指で示せるはずもない。

　そもそもジャイアントパンダは中国語なら大熊猫で……発音ダシュンマオらしい。

白黒二色のクマにしか見えないパンダが中国名で猫がつくのは明確な理由があった。

　先に名づけられたレッサーパンダはアライグマみたいな見た目で近似種の小熊猫。

雑食性のクマと違って同様に笹や竹を好んで喰らう大小にサイズ分けされた名づけ。

　いきなり冒頭から「わけがわからない」系の無関係な小ネタが全開で申し訳ない。

　いつもと変わらず序盤から脱線するような駄文を記しながら読者に認められたい。

もちろん昔から地味根暗で目立ちたくない反面ワナビー承認欲求はそれなりに高い。

　ワナビー（ｗａｎｎｎａｂｅ）はｗａｎｔ・ｔｏ・ｂｅ（～になりたい）の略称。

英語圏俗語で「なにかに憧れてそれになりたがっているような者たち」総称らしい。

「対象になりきるだけで本質を捉えない者」として嘲笑と侮蔑の意味がある言葉だ。

　実のところ世界でも独特な価値観を秘めた日本人の描くコンテンツは人気がある。

「第９６回アカデミー」映画芸術科学部門のアカデミー賞は昨日発表されたばかり。

２０２３年公開作品から米国ハリウッドのドルビー・シアターで授賞式が行われた。

　大絶賛公開中の東宝「ゴジラー１．０」山崎貴監督作は視覚効果賞を受賞できた。

元々コンテンツとして昭和元祖になる巨大怪獣ゴジラ……もちろん継承の令和版だ。

　ハリウッドよりお安い製作費用で見劣りしない完成度と物語性でラストを締めた。

投げやりのバッドエンドじゃない当時の古臭さを踏まえた人間ドラマが展開される。

　翻ってスタジオジブリ宮崎駿監督「君たちはどう生きるか」長編アニメ受賞作だ。

こちらは国内の評価がほぼ真っ二つに別れた意味で真っ当すぎる怪作かもしれない。

　昭和を生きた監督の暗い過去と想いを晩年で昇華させたファンタジー作品になる。

ディズニーやピクサーが提唱する子供向きアニメ勧善懲悪と相反するような難解さ。

　善し悪しじゃなくて戦争と平和を宮崎駿監督なりに皮肉った芸術品かもしれない。

それでもポリコレに傾倒して崩壊の兆しが伺えるディズニーより真っ当な世界観だ。

　ラストで冒頭部のお題に戻り「ささむけ」ググればそれぞれの回答が掲示される。

　皮や指先が細くめくれたようになる。ささくれができる。ささくれるともあった。

　気もちが荒みとげとげしい態度になる。些細なことから人間関係の不和が起こる。

　言葉を文字に代えて表現することはかんたんじゃない。それでいて難しくもない。

どこかで学生向けのサイトに掲載された「底辺職のランキング」大炎上したようだ。

　冒頭部から「この記事でわかること」「世間で一般的な底辺職のランキング一覧」

「底辺職と呼ばれる仕事の特徴」「底辺職で仕事をおこなうデメリットは低い年収」「それらを回避するための方法」「未経験でも採用されやすい職または業種の一覧」

　自分の仕事を「年収が低い」「回避したい」決めつけるような論調に驚かされた。

「底辺職と思うか人それぞれ」「一般に底辺職と呼ばれている仕事が社会を支える」「そんな人がいて自分があることに気づきましょう」「社会にとっては必要な仕事」

　そんな感じで一定の配慮を感じさせる記述をラストに記事がまとめられたらしい。

　曲がりなりにも日本三大都市圏である大阪中心にある公立大学からの新卒採用だ。

おそらく大学生の就活ランキングでトップページ掲示される総合商社に潜りこめた。

　周囲の期待に逆らいたくないから将来の目標や昔から抱く夢と真逆の仕事だった。

プライベート関係ない忙しさに流され真っ当な生活習慣を維持できずに病院直行だ。

　社会から一時期切り離されることを代償に残されたものが八桁あまりの銀行貯金。

なにもかもなくした状態で成り行き潜りこめた福祉の業界人はおバカさんばかりだ。

　それでも三年近い妥協の日々で獲得できた資格があれば国内どこでも生きられる。

金銭を得るため身を削ろうとも幸せになれるはずがないことを教える先達はいない。

　植えつけられた価値観すべてとっぱらいやりたいことを好きなようにやればいい。

人生なんて結局のところ運とタイミング次第で最後の瞬間まで結果なんて見えない。

　日々の悔いを残さないことが最優先でささくれみたいに破綻しないことが正解だ。