硲ノ箱ハ生ルー3





ハザマハコ

夢現ゆめうつつ



忘れ去られた場所に存在し。



永いときを経て

その地に広がり続ける、

封じられた『記憶』




ささくれのような痛みが

ハザマハコ

体躰カラダ

広がり続けていた。



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ハザマハコ

触れると

ムシバむ。


見ると狂気が訪れる。


幻覚と現実の交錯。

歪んだ笑い声が聞こえる。

刹那セツナ

周囲に広がり、

人々を引きずり込む。


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ハザマハコ

闇の中でささやき、

新たな恐怖を生み続ける。


名も知らぬ

ほむらの黒い影』は

待ち続けている。



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アノ時

あおぐろい衣服の人物が

いたような気がする。


アレは誰だった?


ハザマハコ

思い出せない。


思い出そうとすると

痛みのささくれが

拡がって行くだけ。













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