3話 結果は普通くらいがちょうどいい

朝起きると、ピコン!


というポップな電子音が鳴った。


どうやら入学試験の結果がメールで来たようだ。


さてと、結果を見るとしますか。


「なになに......おお、どうやら僕は、Eクラスのようだね。」


結果を見ていくと学力、体力は平凡な結果らしい。


それから、魔力量はF判定。魔法に関しては何故かC判定。


全属性を使ったのがばれたか?


だとしたら、C判定はそういうことなんだろうな。


異能はE判定、これは変えようがない。


最後にちょっとだけ期待していた模擬戦闘試験の結果はなんと!


D判定だった。


う~ん、何とも言えない微妙な感じだね。


まぁこの結果なら、Eクラスというの妥当かな。


「Eクラスか~のほほんと穏やかに学園生活を送れそうで安心したよ。」


Eクラス以外のクラスは、S~Fまであるらしい。


一番上のSクラスは20人の選ばれた人しか入れないとか。


Sクラスの人たちは、異能がSランクとか、剣聖の弟子とかなんだろうな。


僕が入るEクラスは普通だといいな。


そうじゃなきゃ困る。小説とか読んでるときに、暴れられたり、喧嘩売られたりしたら最悪だしね。


さて、それじゃあ。入学まで、結構時間があるしゲームでもしようかな。









...ということはなく、現在僕は鏡華に家事を押し付けられている。


鏡華は外の評価では、完璧美少女、眉目秀麗、文武両道を地でいくタイプだ。


しかし、本当の鏡華の正体は、ただのぐーたらだ。


やりたくないことは、全部僕に押し付けてくる。兄の威厳はどこへ行ったんだろうね。


それに両親は大体仕事で遠征だし、帰ってきたとしても夜だ。きっと二人とも仲良くやっているんだろう。


つまり、家事はほぼ全て僕任せなのである。鳳華姉さんがいればこんなことにはならないんだけどな。


ああ、小さい頃の家事を手伝っていた、かわいいかった妹はどこへ行ってしまったのか。


今ではもう考えたくない。


「今日も今日とて、ゲーム三昧って少しは外出たらどうなんだ。お兄ちゃん悲しいよ。」


「ダメ兄は私よりもゲームしてるでしょ?私に指図できないじゃん。」


「はい、何も言えません。申し訳ございませんでした。鏡華様。」


「ふん、それでいいんだから。」


アニマのデバイスを盗み見る、鏡花。


「......本当はもっと強いのになぁ、アニマ兄。」


鏡華がぼそっと何かを言うが何と言っているかは聞き取れなかった。

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