「笹くれ!」

トリケラトプスの群れは、3人のちょっと離れたところで、みんな気持ち良さそうに

クークー

と寝ている。


「みんな、めっちゃ気持ち良さそうやんっ」


「うちも、いっしょに寝たくなってきたわ~」

って、ゆうなっち。


「「えっ?あのトリケラトプスの群れたちと?...いや、それは、あかんやろ~」」


「あははは...いつ目覚めるか、わからへんしなー」


「「ほんまやわ」」


「当分、みんなで、気持ち良さそうに眠ってるんちゃうか」


「「しばらく起きそうにないもんな」」


「そやな」


「「でも、ゆうなっちのパワーのおかげやな~」」


「そやろ~!うちも、あんなトリケラトプスの群れに、うちの眠りのパワーを試すの初めてやったから、自分でも、ちょっと感動してもうたわ」


「うちらも、ゆうなっちのパワーを見てて、めっちゃ感動したもんなー」


「ほんまやでー!一瞬で、あれだけのトリケラトプスの群れ、パタンッて眠りについたの見れて、ほんま良かったわ」


「あはははは」

ゆうなっちはめっちゃドヤ顔になる。


「そやけど、はなっちの視力のおかげでもあるでー!あんな遠くから近づいて来てるトリケラトプスの群れ、うちら2人には、ぜったい見えへんからなー」

って、あやなっち。


「えへへ...実は、そうやろ...」

って、はなっちも、めっちゃドヤ顔になってる。


「あとはアドベンチャーワールドの人たちで、あのトリケラトプスの群れ、なんとかするんちゃうか」


「そやろなー」


「あっ、そうや!パンダちゃんに会いに行こう!」


「「そや!会いに行こう!」」


3人はパンダちゃんのところに、手をつないで走って向かった。



「「「うわー!パンダちゃんやー!おーい!パリから3人で会いに来たでー!」」」

って、3人はパンダちゃんに手をふる。


パンダちゃんも3人のほうを

チラッ

と見て、なんとなく嬉しそうに手を

フワッ

と、ふってくれたように見える。


砂の上を

コロンコロン

と、でんぐり返ししてる。


そして、あやなっちは動物の言ってる言葉わかる。


「『笹くれ!』ってパンダちゃん言ってるわ」

って、あやなっちは2人に言う。


「「えっ?『笹くれ!』って言ってるの?」」


「うんっ!」


「しかも『あんたたちから、もらいたいわ』って言ってるよ」


「「えっ?うちらから、もらいたいの?」」


「うんっ!そう言ってる」



3人は飼育員さんから笹をもらった。

そして

ポイッ

と、3人で、パンダちゃんのそばに笹を投げ入れた。


パンダちゃんは3人の投げ入れた笹を

ササッ

と受け取ると

パクッ

と、めっちゃうれしそうに食べはじめてる。


3人は、自分たちの投げ入れた笹をおいしそうに食べてるパンダちゃんを見つめながら

「「「笹、食べたかったんやな~」」」

って思って、3人で顔を見合わせて思わず笑ってしまった。


「「「アハハハハ...しかも、うちらから笹をもらいたいやなんて...パンダちゃん可愛い」」」

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