第3話 エルフの耳は魅力的
いや俺気絶しすぎだろぉぉぉ!!!
【悲報】ワイ、異世界転生したら300年気絶してたww
某ちゃんねるだったらそんなスレになりそうだな。
「300年も気絶していたのか俺は・・・。まさか魔力枯渇から回復するまでそんなにかかるとはな」
内心かなり困惑していたが、ステラやエルフの女性にバレないようにつぶやく。
一応こいつらの主人になるわけだし、あまりかっこ悪いところを見せたくない。
魔王を召喚した瞬間に気絶して世話をかけたのでもう遅い気がするが。
「私でも半年ほどで回復するのですがザラス様は桁違いに魔力が多いので時間がかかったようですね。私たちもここまで時間がかかるとは思いませんでした。この部屋の
この
「300年も苦労を掛けたな。ありがとう」
「っ!?い、いえ。その言葉が聞けただけでも十分です!ザラス様!」
ステラはずいっとこちらに顔を寄せ、笑顔で答えた。
か、かわいい・・・。可愛すぎてドキッとしてしまった。
「それではザラス様、私は神殿のみんなに神殿を出る準備をさせますので少々お待ちください。すぐに戻りますので、その間に何かあればこちらにいるアンナにお申し付けください」
ステラはそういうと綺麗にお辞儀をして部屋から出て行った。
部屋にいたアンナと呼ばれたエルフの女性を見ると目を丸めて驚いていた。
「アンナ?どうしたんだ?」
「ステラ様の笑った顔を見るのは初めてで。少し驚きました。私達にもすごく厳しい方で笑顔なんて見せてはくれませんでした。それにあのような甘えたような声も初めて聴きましたので・・・」
ギレイヤに言っていたが召喚主は召喚した魔物と繋がりのようなものがあり感情の共有や好感を抱きやすくなるそうだ。俺と話している時がステラの本性だと思う。なぜかそんな感じがした。きっと俺が長い間目が覚めなかったので、気が張って周りに厳しくなっていたかもしれない。
それよりも俺はさっきからアンナの耳が気になってしょうがない。俺とステラが話していた時からずっとピクピク耳が動いているのだ。長くて鋭く尖っている耳が!ついつい耳をじーっと見てしまう。
「あ、あの・・・エルフを見るのは初めてですか?」
「えっ?あーまぁそうだな。なぜわかった?」
「エルフを始めて見た方はみんな耳を見てくるので。きっと耳以外は人間そのものなので違和感があるんでしょうね」
アンナは微笑みながらそう答えた。初めて話した頃より少し打ち解けてきた気がする。耳触らせてくれないだろうか?ちょっと聞いてみるか。
「なぁ、急ですまないがその耳触ってもいいか?アンナも言っていたがエルフを見たのは初めてで気になっていたんだ」
「ええ!?は・・・はいっ!いいですけど」
そういうとアンナは俺に近づき顔を斜め下に向け、耳を見せてくれた。
少し緊張しているのか、恥ずかしいのか耳がピクピク動き、頬が赤くなっていた。
右手で耳を軽くつかんでみると
「ひゃう!」
「す、すまない。強く触りすぎたか?」
「い、いえ!少し驚いただけです」
「そうか。続けるぞ?」
「はい」
エルフの長い耳をつかんだり軽く折ったりして触ってみる。時々ピクピク動くのでその振動が手に伝わってくる。なんか癒されるな。
「あっ・・・んっ・・・いやぁ・・・・」
なんかすごいイケないことをしてるみたいだ。いや、しているなきっと。だがこの際だからたっぷり堪能しておこう。
「いやぁ・・・ダメです!そんなとこ・・・あん・・・」
「とか言って気持ちいいんだろ?」
「いやぁ・・・そ・・・意地悪しないでぇ・・・」
夢のような時間だ!俺はエルフが好きだった。つまり俺の性癖にぶっ刺さっていた。
アンナも体を震わせて吐息が漏れていた。エルフは耳が弱いのか?天使を殺したらたっぷり楽しむとしよう。グヘへへ
「何をやっているのですか?アンナ、ザラス様」
ドアの前を見るとステラが表情のない顔で真っ黒なオーラを出しながら、こちらを見ていた。真顔なのにめちゃくちゃ怒っている感じがする。俺のほうが強いはずなのになぜかステラが怖い。
「申し訳ございません!すぐに仕事に戻りますので!失礼します。」
アンナは慌てた様子で素早く頭を下げ、部屋を出て行った。
「ザラス様」
「はい!」
「あのようなことをされるとアンナが困ってしまいますのでお控えください」
「はい!」
やはりまずかったか。ステラからしても自分の上司が部下に対してセクハラをしてたとあれば大問題だからな。あとでご機嫌取りをしておこう。
「それではとりあえずここを出ましょう。出る途中でザラス様が休んでる間のことについて説明いたしますので」
「わかった。」
ステラの先導の元部屋を出ると広い廊下に出た。壁には壁掛けのランタンが小さく明かりで廊下を照らしていた。廊下にはメイド服をきたエルフや水色の角が生えている女性がアンナ含め10人立っていてこちらに気づくと頭を下げた。
「さあみなさんザラス様が復活しましたので神殿を出ますよ。」
「「はい」」
一斉に全員が返事をしてステラが先導し、他のメイドは俺の後ろについてきた。
「もう・・・言ってくだされば私の耳を何時間でも触らせたのに・・・」
廊下を歩いている途中、ステラが口を尖らせて小さく言っていたのを俺は聞き逃さなかった。
よく見るとステラの耳もエルフと同じ形だったので時間があるときに触らせてもらおう。
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