003:色々確認
「……パーソナルインフォメーション」
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〇パーソナル情報
■名前:シルフィー
■種族:暗黒聖天使(ダークホーリーエンジェル)
■性別:女
■年齢:20
■体力:∞
■魔力:∞
■スキル
◇死への誘い
◇生への回帰
□生成
□神眼
□魔眼
□不老不死
□暗黒魔法
□神聖魔法
□転移魔法
□魔力無限
□体力転換
□魔力転換
□オーバーライド
□キャンセラー
□神域・大鎌
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「……」
うん……なんかよくわからん。いや、色々おかしいのは分かる。
名前とか種族とかはいい……でもその下にある体力と魔力が∞? えーなにそれ……まあ更にその下のスキルに書かれている不老不死と魔力無限っていう単語で何となく分かるけどさ……。
「それ以前に恐ろしい名前のがある……」
死への誘い? え、何それ怖い。
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◇死への誘い
固有スキル。
魔眼で見た相手を死に至らしめる。致死率100%。
死に方も指定することが可能。
即死耐性、即死無効では防げない。
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「……」
え? 強すぎない?
「これはやばい(確信)」
つまり目で見た相手を殺せてしまうってことだよね?
正確には魔眼だけど……魔眼は恐らく、赤い瞳のことを言っていると思う。あの赤い瞳の方、魔眼ってことでわたしに付与されたのか……。
「いやまあ確かに魔眼っていうと赤い目を思い浮かべる人は少なくないと思うけど」
それよりも怖いのが三行目……死に方を指定? 四行目に書かれている即死耐性と即死無効でも防げないっていうのも恐ろしいな?!
「うわぁ……こっちはどうだ。なんか似たような名前だけど……」
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◇生への回帰
固有スキル。
神眼で見た相手を蘇らせる。蘇生率100%。
蘇生時に全ての異常を打ち消し、
ありとあらゆるものを完全回復させる。
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「……」
つまりあれか……さっきの死への誘いと反対ってことか。
「こっちもやばそう」
というか、これってもはや神の領域なのでは? あれ? わたしの種族は天使なんだけど一応、神に近い存在だけどここまで行くか普通?
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■暗黒聖天使
闇と光、生と死を司る神。
天使とは名ばかりであり、その存在こそ神である。
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「えぇ……」
もう訳分らん。
因みにこういった情報を見れるのは”神眼”のスキルの効果だったりする。これの最下位に”鑑定”って呼ばれるスキルがあるらしいね。
「はぁ、なんか疲れたわ」
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□神眼
最上位特殊複合スキル。
神の眼はありとあらゆるものを見通す。
見られたものがそれに気付くことはない。
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だそうな。
これもかなりやばいものだって分かる。これね、対象の詳細以外にも病気とか呪いとか、近くにいる気配の存在とか全て分かるらしいのだ。文字通り神の眼。
ただこれ、自分で範囲とか調節できるんだけど……何もせずに使うと全て見えてしまい、その情報量に頭が恐ろしいほど痛くなるらしいのだ。なんで分かるのかって? それも神眼で知った。
「他のスキルはとりあえず何となく察せるからいいか……」
というより本当に疲れた。
というかそもそも、神眼の影響かは知らないけど、別にこうやって詳細見ずとも自分のスキルについては完全に理解できているようで、わざわざ見る必要はないかなって。
とりあえず、今風に言えばチート転生ってやつだ。まあ、わたしのこの世界に連れて行った存在が何者なのかは分からないけど……神に近しい存在だとは思う。わたしを転生させた理由は知らんけど。
とはいえ……わたしのやることはただ1つ。
「スローライフを送ること!」
これは絶対である。
せっかく異世界に来たのだから、のんびり暮らしたい。どうせ地球には戻れないだろうしな。仮に戻れても空虚な生活には戻りたくないし、力もあるのだからこっちで生きていく方が利口な気がする。
「あ、でもこっちの世界次第でもあるか」
文化とかはどうなっているのか、一番は食事か。異世界の料理ってどうなんだろうな? 一応、暗黒聖天使って神らしいから食べたりしなくても生きられるっぽいが、味覚はあるしどうせならおいしいものを食べたい。
異世界の料理はまずいとか微妙とか、そういう設定の話をよく見るが……果たして、この世界はどうなのだろうか?
まあそもそも、異世界なんて信じてなかった勢だから実際こうなると何も分からないし、謎ばかりだよね。ああいうのは架空のお話だと思っていたし……。
「んー……とりあえず、人里を探す方がいいかな?」
まずはそれだろう。
今居るこの場所に居ても何にもならないだろうし……人っ子一人、虫すら居ないもん。本当に設定通りにするために用意した張りぼてみたいだなあ。
「にしても雑い気がするけど」
変なところで手を抜くんじゃないよ。いやでも待てよ? 盗賊自体存在していたら割とわたし、大変な目に遭っていたのでは?
……うん。
誰も居ない方がいいね……転生早々に人との殺し合い? になるのはアカン。即座に対応なんてできないだろうし。そう考えると張りぼてで良かったのかもしれない。
とりあえず、ここから離れた方がいいか。こんな誰も居ないところに居たら逆にわたしが盗賊だって疑われかねないし……盗賊に間違われるのは流石にいやだよ。
「そうと決まれば……」
そうと決まれば、こんなところからは一刻も早くおさらばしようじゃないか。そんなこんなでわたしは”神眼”を発動させて出口へ向かうのだった。
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