第9話 スエズ運河
1943年八月一日。この日,日独伊三国による初の同盟軍十二万がスエズ運河を強襲した。
事前に敵内部に部隊を忍ばせていたことでスエズ運河を攻略。しかし、ここで英仏印三カ国連合軍八万は終わらなかった。
西に3キロ退却し、追撃が来るかと思われたが,前線の部隊をイギリス、フランス軍からアメリカ軍に変えたことで立て直しに成功。
三国同盟軍は手痛い反撃を喰らい、三百もの死者を出した。とはいえ連合国軍も攻撃する隙を生み出すほどのものではなく、
自体は膠着するかと思われた。
しかし、さらにここで山下の作戦が決まる。
なんと防衛陣地を築いた場所の後ろにロンメル率いる戦車部隊一万人が潜んでいたのだ。
後ろからの奇襲にたちまち連合国軍は敗北。混乱の末同士討ちまでする始末だった。ここに同盟軍は十三万もの兵士を降伏させたのだった。
これ以降、連合国は中東、アジアでの軍事力を急速に失って行く。
「まさかスエズ運河を落とせるとは。山下将軍には驚きしかありませんよ」
「いえいえ戦車部隊が決めてくれたおかげですよ」
しかし,日本軍師団長山下奉文はここで終わらなかった。インドネシアより密かに輸送した長門を用い、日本兵二万人がスラトに上陸。これによりインドの軍部はそれへの対応を余儀なくされるが,
さらにここで今村・牟田口がビルマから移動しコルカタに侵攻。インドは東西から挟まれる形となった。
しかしここでインド軍は補給を断つことに専念。半月もすれば補給が足りなくなり,山下は撤退。今村、牟田口は西ベンガル地区を占領したとこで軍事作戦は終了したのだった。
日本・千代田
「メディア、マスコミの皆様、ご静粛に。東條英機総理から重要なお知らせがあります」
そう司会が声を出すとあたりは静まる。
「ありがとうございます。では東條総理、お願いします」
そう言われると丸眼鏡の男ー東條英機が壇上に立ち、言論を発する。
「我々、大日本帝国は本日より新陣営である
大東亜共栄圏の設立をここに発表します。これには親日国家であるビルマ、インドネシア、台湾、中華民主政府、満州、ハワイ、蒙古、インド自由区、タイ王国、ベトナムなど二十三カ国が参加します。さらなる我がアジアの繁栄を願い、これからも日々邁進していく所存にあります」
この言葉は第二次世界大戦後に枢軸国を抜けるという宣言であり、アジアに日本を名主とする一台政権ができたことを意味する。
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