第3話 重慶攻略作戦

「出陣する。目標は中華、海南島だ」


12月1日。この日に大日本帝国による反抗作戦が開始された。同日、海南島に向け山下司令官率いる二十万が出撃。即座に海南島は陥落した。


これを受け中華民国政府は香港に軍を移動させ水際作戦を敢行しようとした。しかし、それは日本軍の作戦の内だった。


二日後、完全なる中国軍の移動を受け牟田口中将率いる十三万が進撃。無人の荒野を次々と制圧していった。


「まんまと作戦通りだな。このまま重慶まで進め!」


また、香港方面でも,戦艦長門、金剛による艦砲射撃と上陸により、水際作戦は失敗。12月19日、香港を制圧した。


「中国が危うい…か。いいだろう。多少は余裕がある。ノルマンディー前の肩慣らしといこうか」


しかしここで大きな壁が立ち塞がる。

ビルマ方面における英国軍の援軍だ。先月、独ソ戦が始まり、軍備的に余裕がある中での援軍だった。その数十八万。完全に隙をついた攻撃だった。これに対し今村司令官率いる八万が対戦。各所劣勢も輸送の要所は抑えられている状況だった。


「今村司令!アチャブに敵三万が上陸。アチャブの戦線、崩れました!」

「くそ!軍をパガンまで下げさせろ。無駄な損失は避けねばならない」


各地で激戦が起こる12月28日。牟田口は敵司令部を壊滅。ここに重慶を占拠したのだった。


そしてここで第三段階を実行。阿南司令官率いる八万が満洲国から北京へ向け進軍を開始したのだった。


局地的な戦闘は偶発したものの、すでに中華民国に防衛の力はなく、1月7日に北京を、13日に南京を制圧。その後も敵軍は首都を四川、青海と変え抵抗を続けたが、2月初旬には全面降伏。第二次下関条約が行われ、1937年から続いた日中戦争はここにて終わりを迎えたのだった。


3月に行われた第二次下関条約では、以下の三つが日本軍により取り決められた。


・中国沿岸州を百年間租借

・南京以北を満洲国に編入

・中華民国政府の軍務顧問、政治顧問に有力な日本人を用いること。


これは中国の属国化とも言える行為であり、

これに対して国際連盟は日本に抗議したが、

もはや国連を離脱している日本は何の効果も見えなかった。


また、蒋介石ら中華民国の中心人物は処刑。ここに中華民国の抵抗は終結したのだった。


これにより中国、ビルマ方面における軍隊を太平洋に移行させることができ、これ以降さらに争いは加速することとなる。


次回、イギリス海軍ロイヤルネイビー


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