第2話 組立図

俺の名前は、亀山、この世界に来て、早1ヶ月が経った。


この世界には、不思議な、高性能肥料のおかげで、

驚異の作物の成長と不良品の発生の低さで、

亀山の農園の収益は、右肩上がりだ。


「社長、今月の収益表になります」


「ありがとう、どれどれって?赤字、費用項目は⁉」


亀山は、秘書から、渡された、書類に目をやると、

赤字の部分には、トラクターとパーツの購入費用項目が、

赤いマイナス数字で記載されていた。


「あ~、農機具関係かぁ~、う~ん、仕方ない、なんとか返済しなければ、

経理担当を呼んでくれ」


「そろそろ、来る頃かと」


「お呼びですか?亀山社長」


亀山に呼び出された、経理担当は、返済計画書を持って亀山の元に来ていた。


「随分、手回しが速いなぁ~」


「亀山社長、こちらが、返済計画になります」


亀山は、経理担当のエルザから、計画案の報告を聴いて、

現在の資金で、シードメーカーの組立図を購入可能か、エルザに尋ねると。


「シードメーカーの組立図なら、もう既に、確保しており、

資材がそろい次第建設が、可能です」


それを聞いた、亀山は、


「資材は、何が、足りない」と尋ねると。


エルザは、


「資材は、揃っており、残りは、亀山社長による、建設待ちです」


それを聞いた亀山は。


「じゃあ、パッパッと、建ててしまいましょ」


そう言うと、亀山は、エルザと一緒にシードメーカーの建設予定地まで、

足を運び、大工の指導の下、立派なシードメーカーを建てたのだ。


「良し、これで、種や果樹の苗を出来るだけ、購入する費用が、抑えられる」


「社長、動物小屋とビニールハウスも建てましょう、それで、品種改良をするのですよ、ついでに、季節の石も購入をお願いします。」


エルザから、提案された、完全生産計画案に、亀山は。


「それ、良いね、それで行こうと」


エルザの提案に許可を出した。


亀山は、仕入れ担当にビニールハウスと動物小屋の組立図と資材の調達の指示を出した。


後日、目的の組立図と資材の調達が完了して、亀山の手による建設が終わり、

正常に稼働したのだった。


「あれ?、また、ささくれが、出来ている、ビタミン不足かも知れない」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る