第199話 商人たちとの交渉 前編

 都市カマーから西の街道を進んでいくと、北西から拡がる大森林にぶつかる。多くの魔物の宝庫である大森林をそのまま突き進むなど自殺行為と言えるだろう。そのため、西の街道は大森林を大きく迂回しながら造られており、さらに進んでいくと寂れた漁村ポーヴルが見えてくる。

 そう寂れた漁村が見えてくるのだが――


「こ、これはっ!?」

「いつの間にこれほどの港がっ」

「なんと見事な」


 丘の上から見えたのは、寂れた漁村には不釣り合いな港であった。港と村との不釣り合いさに商人たちが次々と驚きの声を上げる。それは商人たちを護衛している者たちですら同様で、これといった特産物があるわけでも、漁獲量が高いわけでもない漁村に、海運都市も顔負けの港ができているのだ。驚くなというのが無理な話であった。


「マゴ殿はこのことを?」

「ホッホ、私も知らされてはいませんでしたよ」

「ビクトル殿は?」

「無論、私も知りませんでしたよ。ですが、サトウ様ならこの程度は造作もないことでしょう」


 ビクトルの言葉に商人たちの眼光が鋭くなる。

 ここにいる者たちは、マゴとビクトルが集めた名のある商人たちであった。ユウより、家畜以外の売り込みたい商品を持ってポーヴルに来るよう連絡があったのである。さらにユウは、マゴとビクトルに知り合いの商人を連れてきてもいいと許可を出していた。


「では……これほどの港をサトウが造り上げたと? それほどの――失礼。サトウはそれほどの力を持っていると思っていいわけですな」


 ビクトルに睨まれた商人が失言に気づき、慌てて言い直した。


「しかし、港はあれど肝心の船が……」

「あんたらがサトウの言っていた商人だな」


 港を見渡していた商人たちの前に、みすぼらしい老人が現れる。身振りから危険は少ないと判断しつつも、護衛たちが武器の柄に手をかけると老人は慌てて手で制する。


「待たんかっ。儂は野盗ではないぞ!」

「ほう。サトウ様から聞いていると言うことは、あなたはこの村の村長か長ですかな?」


 ビクトルが髭を撫でながら老人を一瞥する。顔にはいつもの胡散臭い笑みを浮かべていた。


「そうだ。このポーヴル村の村長をやっておる」

「それなら話は早い! で、サトウ様はどこにいるのですか?」

「な、なんじゃ!? 離さんかっ。気持ちの悪い男だな」


 ビクトルが老人に抱きつきながら周囲を見渡すが、ユウの影も形もない。そのとき、村のほうから一人の男が走り寄ってくる。


「村長ーっ! そろそろつくそうです!!」

「きたかっ!!」


 村長はビクトルを振りほどくと、男のもとへ走っていく。

 男の手には通信系の魔導具が握られていることに、顔にこそ出さぬものの目聡い商人たちは気づいていた。通信系の魔導具は非常に高価で、決してこのような寂れた漁村が所有できるような物ではない。


「網の準備はできとるかっ?」

「もう準備して、いつでも引けるように村の皆待機してますよ」


 「網?」とマゴやビクトルを始め、皆の頭の中に疑問符が浮かんでるのをよそに、村長と男は興奮して話をしていた。

 そのとき海の向こう、水平線の一部が波立っているのが見えた。


「き、きたーっ! 村長、来ましたよ!!」

「わかっとる! わかっとるわい!! い、急げ、急ぐんじゃ!!」


 村長たちはビクトルを置いて、浜辺へと走り去っていく。残された商人たちには、なにがなんだかわからぬままであったが、徐々に波立つものの正体がわかると唖然とする。


「なんだありゃっ!?」

「ふ、船だ。それもただの船じゃないぞ! 魔導船だ!」

「待てっ! 魔導船を引いてるのは……か、海……海竜だっ!? でけえっ」

「魔導船と海竜が……鎖で繋がってるだとっ!? か、海竜に魔導船を引っ張らせてるのかっ」


 護衛たちの声に商人たちもやっと理解が追いついたのか、海竜――アオが魔導船を引っ張っている光景が、幻などではなく現実なのだと認めることができた。

 アオの前方では追い立てられた魚の群が飛び跳ねており、跳ねる魚とそれによって起こる水飛沫が波立つように見えていたのだ。


「いまじゃっ! せーの!!」

「「「せーのっ!!」」」


 ポーヴル村の村人が、村長のかけ声とともに網を引っ張り始める。アオに追い立てられた魚の群のほとんどが地引き網によって捕まる。大量に捕れた魚はポーヴル村にとって貴重な食料であり、また収入源でもあった。


「おおう。サトウ、おかげさまで大漁だぞ!

 これで村の者にひもじい思いをさせることも減るだろう」


 港に魔導船をつけたユウのもとに、村長が駆けつける。その顔は満面の笑みであった。


「そりゃよかった。ただ、近隣の村からの嫉妬には気をつけろよ」

「わかっておる。今までは貧乏ポーヴルと呼ばれておったが、二度とそのようなふざけた名で呼ばせんぞ!」


 興奮している村長をよそに、ユウは労うようにアオの頭を撫でる。当のアオは重い魔導船を引っ張って疲れたかというと、そんなことは全くなく。ユウと遊べて楽しくて仕方がないといった様子であった。


「ユウ様、こちらが――」

「サトウ様、会いたかったですぞ!!」


 マゴの言葉に被せるようにビクトルが飛び出す。ユウとの会話に横槍を入れられたマゴは「んんっ!」と咳払いするが、ビクトルには聞こえていないようでマゴのこめかみがひくつく。


「話はあとだ。ナルモ、橋をかけてやれ」

「うっす」


 虎人族の青年ナルモが橋をかけると、海竜を眺めていた商人や護衛たちが荷物を次々と魔導船へと運び入れる。全ての運搬が終わったのを確認すると、ユウは魔導船を出航させた。


「は……速いっ。それなのに風を感じないとは、どういうことだ?」

「風の魔法。いや、風の魔法を付与した魔導具かっ!? しかしこれだけ大きな魔導船全体を覆うなど。それに水の抵抗も軽減しているはず」

「この魔導船に備わっている魔導具も素晴らしいですが、しかしこの魔導船は……。マリンマ王国の魔導船に酷似している」


 マリンマ王国から奪い取り改造を施した魔導船が気になるのか。商人たちは所狭しと走り回っては、スキル『鑑定』で少しでも魔導船の秘密を知ろうと探っていた。


「いやはや、驚きましたぞ。てっきり私とマゴ殿に船を用意させるとばかり思っていたのに、サトウ様が船を、それもこのような大型の魔導船を持っていたとは」


 肩に慣れ慣れしく触れようとするビクトルを、ユウはするりと躱す。だが、ユウのつれない態度が逆にビクトルの心を燃え上がらせることに気づいていなかった。


「そのつもりだったけど、もう島の場所が他の国にバレてるみたいだからな。

 ああ、そうそう。今回は初めてだから俺が来たが、次からは――おい、ナルモ」

「はいはいー。なんっすか」

「こいつは虎人族のナルモ。次からはこいつが送り迎えすることになる。

 ナルモ、こいつはビクトルって商人だ。見てのとおり胡散臭いやつだから気をつけろよ」


「ハッハッハ。サトウ様、ひどい言われようですな。さすがの私も傷つきますぞ」

「そんな繊細な奴じゃないだろうが」


 その後、ユウはマゴや他の商人たちを交えて談笑をする。ナルモは護衛の者たちが気になるのか、絶えず監視するように動向を追っていた。


「そろそろ島が見えてくるな」

「ホッホ。ポーヴルを出て数時間といったところですかな。意外とユウ様の国は近いようで」

「そんなわけないだろ。風を感じないから気づいてないだけで、この船は馬より速い速度で進んでるんだぞ」

「な、なんとっ!? しかし、いくら魔導船とはいえ、馬より速い速度で走るとは……あり得ない」

「サトウ様、その技術いかほどで売っていただけますかな?」


 ビクトルの言葉に皆がユウへ視線を向ける。商人たちが知りたいのは魔導船の速さの秘密だけではない。この魔導船が沖合に出てしばらく経つが、魔物の襲撃が一度もない。もし、この魔導船の持つなんらかの技術によって魔物の襲撃を防げているとすれば、その技術を手に入れることができれば航海によってどれほどの利益を生むことができるかと、商人たちは頭の中で計算していた。


「売るわけないだろ」

売れない・・・・ですか。それがわかれば結構。いつかサトウ様が私に心を開いてくれたときに、教えていただきましょう」

「言ってろ。ほら、もうつくぞ」


 ネームレス島が見えてくると、ポーヴルを上回る大きな港が視界に入ってくる。その港の見事さに、再度商人たちからは感嘆の声が漏れた。

 港につくと荷物を下ろし、護衛と共に巨大な門へ向かう商人たちへユウが声をかける。


「そっちじゃないぞ」

「おや~。サトウ様、国の中には入れていただけないので?」

「当たり前だろうが」


 マゴたちは、ユウの案内で石造りの建物へと通される。そこにはルバノフ、ビャルネ、マウノの各種族の長と、十人ほどの武装した青年にユウの奴隷である詐欺師の男が待っていた。


「そう構えるなよ」


 ユウの言葉に商人の護衛は思わず武器の柄にかけていた手を下ろした。


「ここにいるのは獣人、堕苦、魔落族の各長たちだ。後ろにいるのは、長の護衛だな」


 長たちを護る各種族の青年たちの身のこなしや圧力に、商人の護衛の何名かは気圧される。


「ホッホ。両者そう怖い顔をせずに、私たちの本分である商いをしましょう」


 一瞬緊迫した雰囲気となるが、マゴの言葉で商人たちとの取引が始まるのだが。


「よろしいので?」

「ああ、俺は口出ししない。お前らだけで取引すればいい」


 ユウの言葉に商人たちは肩透かしを喰らった気分になる。そもそも商人たちが、こんな辺境の島まで遥々きた目的は、ユウの創るポーションを求めてである。そのため、今回用意した品々も赤字覚悟であったのだが、ユウが口出ししないとなれば相手は愚鈍と見下しているな亜人たちだ。いかようにでも吹っかけて利益を貪ることなど、この場にいる商人たちであれば造作もないことである。

 ここで商人たちは大まかに三つのグループにわかれる。品質の悪い品を舌先三寸で高値で売りつける者、適正価格で売る者、先を見据えて相場より安く売る者である。


「このワインを御覧ください。今年はライアー村のぶどうが不作でした。その中で今これだけの品を手に入れるのは難しいですよ」

「こちらの小麦は、かの名産リューゲ村で仕入れた物です!」

「美の都市と言われるマンソンジュをご存じで? この滑らかな絹を見てください。これで服を作ればどれほど女性に喜ばれるか」


 商人たちの言葉に長たちは笑顔で頷き、言われるままの値段で購入していく。


「吾輩、失笑」


 ユウの奴隷である詐欺師の男の言葉に、二束三文の品々を高く売りつけていた商人たちの動きが止まった。


「失礼ですが、こちらの御仁は?」


 不愉快そうに商人の一人がユウに尋ねた。


「俺の奴隷だ」

「奴隷? ほう……奴隷ですか。奴隷なら奴隷らしく分をわきまえなさい」

「もっともであ~る。だが、吾輩は先生も兼ねているのである」

「せ、先生? なんの先生ですかな? まさか、その胡散臭い喋り方などではないでしょうね」


 詐欺師の男は髭を人差し指と親指で摘むと、ゆっくりと伸ばしていく。一つひとつの動作がどうにも商人たちを苛立たせる。


「吾輩は詐欺師の先生であ~る。悲しいことに、子供たちにはうそつきのおじちゃんと呼ばれているのであ~る」

「詐欺師っ、それにその語尾……っ!? ま、まさか……『黒の白鳥』ことフラング・アバグネールかっ!」

「なっ!? 口先だけで貴族に城を売りつけたという。あのフラング・アバグネールか!?」


 口々に驚きの言葉と忌々しげな視線をフラングへ向ける商人たちの中で、ユウに奴隷を売ったマゴとビクトルだけが平然としていた。


「先ほどから聞いていて吾輩、思わず吹き出してしまったのであ~る。

 ライアー村のぶどうが不作? あそこは元々が痩せ細った土地で碌な作物が育たない場所なのである。リューゲ村の名産は小麦ではなく綿花、マンソンジュは美の都市であるが、絹の生産地ではないのであ~る。失笑、失笑。吾輩、失笑が止まらないのであ~る」


 普段であれば冷静沈着な商人たちなのだが、相手が詐欺師となれば話は別であった。なぜならここにいる商人の中にも若かりし頃、詐欺師相手に一度や二度、手痛い目にあった者は少なくなかったからである。

 しかし顔を真っ赤に染める商人たちであったが、すぐにあることに気づき顔が青ざめていく。この詐欺師が先生をしているということは、今まで手のひらの上で転がしていたと思っていた亜人たちが――。


「フハッ、フハハッ。もう遅いのであ~る。それよりもっと上等な酒を吾輩は所望する。こう見えても吾輩は酒場の管理も任されており、給金も支給されているのであ~る」


 フラングは商人たちをバカにするように笑いながら、金貨を指の間で生き物のように転がす。

 暴利を貪っていた商人たちが、恐る恐るユウの顔を窺うと。


「お前ら、相手が亜人だからって舐めてただろ?」


 ユウの意地悪な笑みに商人たちは冷や汗が止まらなかった。適正価格や安価な値段で売っていた商人たちは、横でそら見たことかと冷ややかな視線を送る。


「王様、こちらを」


 長たちが差し出した紙をユウは受け取ると、目を通していく。ちゃっかりビクトルも後ろに回って紙に書かれている内容を見ると、なるほどと笑みを浮かべた。


「サ、サトウ様、その紙にはなにか書かれているので?」


 冷や汗が止まらない商人の一人が、雰囲気を変えるために意を決してユウに話しかけた。


「ん? ああ、お前らがなにをいくらで売ったのかを全部記帳させてんだよ」


 一部の商人たちの冷や汗の量が、さらに増えた。


「まあ、そんなに青い顔すんなよ。まだ十分に挽回はできるぞ。

 ビャルネ、メダルを配れ」

「かしこまりました」


 ビャルネは小箱を取り出すと、銅でできたメダルを商人たちに配っていく。マゴとビクトルには鉄でできたメダルを配った。


「ホッホ。ユウ様、こちらは?」

「商人ギルドは、功績に応じて銅、鉄、銀、金、白金の懐中時計が配られるそうじゃないか。

 このメダルはネームレスと取引する許可書みたいなもんだな。銅で物を売ることができ、鉄でこいつらから物を買うことができる。銀で俺から物を買うことができるから、頑張ってポイント・・・・を貯めな」


 ユウのポイントという言葉は、恐らく先ほどの紙に書かれた商品の売った値段が関係しているのは明白であった。そして商人たちは亜人たちの扱う品々になど少しも興味などなく。ユウと交渉できる銀のメダルのみに興味を示していた。


「お前ら、こいつらのことまだ舐めてるだろ?」

「いえいえっ! 滅相もない」


 白々しい商人の言葉に、ユウは少しも納得していなかった。


「おいっ。お前たちの用意した商品を見せてやれ」

「王よ。その言葉を待っていた」


 魔落族の長マウノは、商人たちを威嚇するように睨みつけ、堕苦族のビャルネは淡々と品物を並べていく。

 同じ亜人たちからすら見下されている魔落、堕苦族の品物を買うなど金の無駄以外のナニモノでもないと思っていた商人たちであったが、目の前に並べられていく品々をスキル『鑑定』で調べると態度が一変する。


「なんとっ!? こちらの腕輪は『毒耐性強化』、そちらの指輪は『麻痺耐性上昇』に『呪い耐性上昇』、二つのスキルが付与されているだとっ!?」

「こ、こちらの剣は『斬れ味強化』に『腕力上昇』、鎧には『物理耐性強化』……し、信じられん! この品々は迷宮産ではなく、おま――こほんっ。あなたたちが作られた物だと?」

「さよう。今日は売り手はいないと聞いていたので、大した物は持ってきていないがな」

「それは堕苦族も同様ですじゃ。この程度の装飾は儂らからすれば、いつでもいくつでも用意できるでな」

「いくらでも……用意できる? こ、こちらの品々、買うとすればいくらで売っていただけるので?」

「ま、待て! 抜け駆けは感心しませんな」


 毒や麻痺、呪いなどの耐性が付与された装飾は、暗殺に気を配らねばならぬ貴族たちからは常に需要が高く、高額で売買されていた。魔落族が用意した武器や鎧も、騎士や傭兵に売ればどれほどの高値がつくのか。利益を考えるだけで商人たちの口角が上がっていく。


「ホッホ。そもそもあなたたちには、こちらの品々を買う資格はまだないでしょう」


 マゴの言葉に商人たちからは悔しさを含んだ溜息が漏れた。


「これでわかっただろう? 俺のポーションだけがお宝じゃないって。それにポーション以外にも面白い商品はあるぞ」


 ユウはそう言うと、怪しげな色で満たされた小瓶を並べていく。


「これは人族と巨人族で試したポーションだ」

「どのような効用で?」


 ビクトルが『鑑定』しようとするが、ユウが阻止する。


「人族なら三日、巨人族なら一日、身体の一部が元気になる。実験台にしたラリ――奴らが名をつけさせてくれって言うからつけさせたが、その商品名は――」

「商品名は?」

「『息子♂ビンビン物語』だ」


 商人たちがざわつく。口々に「三日も元気になるだとっ!?」「巨人族でも一日も効果があるとは!!」「これさえあれば、もう妻に早――とは言わせない!!」などと、訳のわからないことを呟く。


「ほ、ほう。ではこちらのポーションは?」

「これはドワーフで試したんだが、塗った箇所の毛が徐々に生えてくる」

「徐々にですか?」

「ああ。あえて効能を抑えている」

「むむ? なぜ効能を抑える必要があるのですか?」


 ハ――御髪の少ない商人たちが予想外に喰いついた。


「いきなり生えたら怪しまれるだろうが。徐々に、ある日、気づけばフサフサになっていたほうが、使う奴も助かるんじゃないのか」


(助かる)

(超助かる)


「天才かっ!」


 若干一名、心の声が漏れていた。


「まあ、この二つのポーションはそこまで需要はないかもな」


 商人たちは心の中で叫んだ。「そんなことはないっ!!」と。


「サトウ様、銀のメダルでサトウ様と交渉できるということは、さらに上の金や白金だとどのような特典があるんでしょうか? 例えば金で入国、白金で国の中に店を持つことができたりとかですかな?」

「どうだろうな」


 ビクトルの目は、必ず白金のメダルを手に入れてみせると語っていた。

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