第4話 本編3/憑依

みわ「おいしかったね〜。凄くお腹いっぱいにもなったし、後は喫茶店行く予定だったけどどうする?」


ゆい「みわさん、私はもうお腹いっぱいで飲み物すら入りそうにない。だから喫茶店はやめとく。どこか散歩出来る所ないかな」


みわ「あるよ。私が昔住んでいた所連れて行くね。ぽつんと一軒家、きっとびっくりするよ」


ゆい「私の家もかなり田舎だからそんなにびっくりしないよ、ふっふ。両隣が少しいないくらいじゃ負けませんから」


みわ「ふっふーん、どうかな、どうかな~ただの田舎じゃありませ〜ん、田舎の秘境みたいな場所でございま〜す」


ゆい「わ〜、えっ~うっそ、ここ入って行くの? えっこれ道なの? あっすいません、みわさんここまでとは思っていなかったよ」


みわ「でしょでしょ? テレビに出れるでしょ? ふっふ、見せたかったんだー!」


ゆい「ここに、どうやって住んでたの? なんか、取り残されたような気持ちになって、私は無理かもしれない」


みわ「うん、それは、それはいろいろ過酷だったよ……ふっふ」


車で走ると1時間昔住んでいたぽつんと一軒家につく。


ゆい「みわさん、誰かいるんじゃない? 車あるよ?」


みわ「あっ本当だね、もう誰か借りてるのかもしれないね、じゃあ帰るね」


内心慌てて車を、その家の庭でUターンさせて引き返す。


みわ「もう、暗くなってきたね。なんかいろいろ今日は楽しかったありがとう」


ゆい「……」


みわ「あれゆいさん?」


ゆい「……」


ゆいは、疲れたのか眠る。


――1時間後。


ゆい「あれっ……みわさん……むにゃむにゃ」


みわ「起きた?」


ゆい「……」


みわ「あれっまた寝たかな?」


ゆい「みわさん……みわさん運転してくれてたんだ」


みわ「あっ起きた?」


ゆい「う、うん寝てたみたい」


みわ「疲れてたみたいだね。後30分くらいで着くからね」


ゆい「う、うんもう大丈夫」


あまり話さずゆいの止めていた車の駐車場に到着。


みわ「気を付けて帰ってね」


ゆい「うん、今日はありがとうございました!」


お互い自宅に帰る。


その日の夜。


布団を敷き、部屋を暗くしてフラッシュをつけ、動画を回す。


みわ「ん? えっ〜うっそ〜」


無数、無数のオーブが映る。まん丸い白いオーブ。下から上。横。斜め。30くらいの数にあっとうされる。


その日の夜変な夢をみる。


寝ていた背中を起こされるのか、胴上げか、体が浮くような感覚があった。


年末になりマルセンに電話した。


みわ「先日行った者なんですけど、オーブが沢山映って」


マルセン店員「あ〜っ気に入るとついて行くんです。少し長くいる可能性もあるんですが、悪さはしないので、気にしないでくださいね。 徐々にこちらに帰ってくるので、良い年をお迎え下さいね」


みわ「いろいろありがとうございました」


胸の高鳴りが止まらないまま年があける。






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