異世界流刑少女刑 外伝 ささくれの思い出

土田一八

第1話 ささくれ

 私は、“異世界流刑少女刑”という呪いの契約術式によって、不老不死になり、金髪碧眼美少女の姿に変えられてしまった。そして、魔法を扱えず、武器も与えられないという条件が付加されてしまった。

 しかし、それでは、異世界を生き抜く事ができず、契約の条件が相反するとして、女神達から加護を授かった。


 今日は、その加護の一つである、工芸の加護を使って、私の従魔となったユニコーンのペレキスの角を使って角槍を作っている最中だった。

 今は、芯の部分をオリーブの幹から削り出して作っている。


 短剣をカンナに変えて、角材に切り出したオリーブの幹を丸い棒の形ができるまで削る。それから鮫皮やトクサを使ってささくれが出ないように念を入れて仕上げる。ささくれが刺さるとイタイからね。トゲどころではない。


 そういえば、よく、竹刀にできたささくれを削っていたなぁ。


 あれは、現代の日本にいた頃、まだ、男子だった時の話を思い出す。みんな、どうしているだろうか。自分の心配より女の子達の心配をしてしまう。もう、自分ではどうしようもない立場に置かれてしまったから。



 新人戦が近い頃。部活が早めに終わった後。中一の俺は、剣道場の隅で竹刀をバラし、竹刀にできたささくれを専用の刃物で削り取っていた。竹刀は新品だが練習は激しいのでささくれはすぐにできてしまう。

「あ、フジムラ君。まだ、残っていたの?」

 中学二年生のイシイ先輩に声をかけられた。青いジャージ姿の彼女は剣道部のマネージャーをしていた。ポニーテールが似合うが、どこか病的で白い肌が印象的だ。

「はい。ささくれをきれいに削っておこうと」

「道具を大事にする心は、とっても大事だよ。いい心がけね」

「ありがとうございます」

「ねえ、もう、終わるの?」

「はい。組み立てて、まとめた削りカスをゴミ箱にポイすればおしまいです」

 ちょうど、削り終わったところだった。

「そう。じゃあ、一緒に帰ろう」

「はい。いいですよ」

 イシイ先輩とは家が同じ方向だった。

「ねえ。フジムラ君。今日は私の家に来て♡」

 イシイ先輩は俺を家に誘ってくれた。

「いいですよ。着替えてからでもいいですか?」

「うん待ってるね♡」



 先輩の家を訪ねるのは二回目だった。

「いらっしゃい♡」

 着替えてイシイ先輩の家を訪ねると先輩が招き入れてくれる。風呂上がりのようだが何故か体育着とジャージという姿だった。

「おじゃまします」

 俺は靴を脱いで上に上がる。

「私の部屋で待ってて♡」

「はい。分かりました」

 前にも来ているので部屋の位置は知っている。先輩の部屋に入る。独特の甘酸っぱい匂いがするなぁ。ルリナ先輩と同じくきちんと整理整頓が為されている。

「どっこいしょ」

 俺は、めいめいに座る。

「お待たせ♡」

 イシイ先輩はブルマー姿になってすぐに来た。そして、切なそうに俺の隣に座る。

「ねえ。フジムラ君。私のささくれをとってくれない?」

 そう言ってイシイ先輩は俺を押し倒す。先輩の大きくて柔らかい胸が上から押し付けられる。俺は、ウルウル見つめて来る先輩を抱きしめた。思ってたより華奢だなぁ。基本的に女の子の勇気あるお願いは受け入れます。

「フジムラ君…♡」

 先輩は俺にキスをした。

「分かりました。じゃあ、ささくれを取りますよ」

「うん//////」

 先輩は恥ずかしがりながらも笑顔を見せてくれた。



 一旦二人は起き上がり、俺は服を脱ぐ。

「うふ。おっきい♡」

 先輩は俺の怒張を見てウットリとする。

「先輩…」

「さなって呼んで」

「さな…」

「うん♡」

 軽くキスをしてグラマーな胸を体育着の上から優しくナデナデする。

「んっ」

 軽いキスを採り入れながらおっぱいを体育着の上からナデナデして気持ちを高める。

「あん…」

 胸だけでなく他の身体も優しく体育着やブルマー越しにナデナデして反応を愉しむ。

「んふぅ…くすぐったい//////」

 さなは恥ずかしそうに身体をピクンピクン反応させる。それにしても、先輩の青いブルマーを触れるのは嬉しい。それにしてもブルマーって柔らかい。

「ああん…はぁはぁ//////」

 そろそろ脱がすか。俺は体育着とブルマーをパンツごとそっと脱がす。パンツがシミにならないようにする為だ。でもブルマーとパンツは全部は脱がさず片足に残す。まだ毛が生えていない女の子の割れ目が現れる。少し濡れているようだ。体育着は上に捲る。ブラジャーのホックは外さず、カップからおっぱいを取り出してあげる。全部外すより効率が良い。柔らかおっぱいが姿を見せてくれた。

「あん…恥ずかしい//////」

「下ろさないとブルマーごとシミになっちゃうよ」

「あん…恥ずかしい事言わないで」

「さな。可愛いよ」

「あん…」

 キスをして愛撫を始める。背後から抱き寄せるようにしておっぱいを揉み上げる。

「ああんっ?」

「だ、大丈夫?」

「う、うん…ちょっとびっくりしただけ…続けて♡」

 優しくそっと揉み上げよう。さなは、はぁはぁしながらも落ち着きを取り戻したようだ。

「あん…おっぱい、そういう風にされると気持ちイイ…」

「じゃあ、これはどお?」

 乳首を掌で優しく刺激してあげる。

「あん…いいよぉ」

「もう少し慣らしておこうか」

「うん…」

 おっぱいだけでなく他の部分も優しくナデナデして刺激に慣れさせる。

「さな…」

 俺は背後からイシイ先輩にしがみつくようにゆっくり優しく愛撫をする。

「あん…♡」(しがみついちゃってカワイイ♡)


「そろそろ普通にしても大丈夫かな?」

「うん♡」

 キスをして位置を移動する。俺は先輩を寝かせておっぱいを責める。

「あっ」

 先輩の反応もさっきまでとは違うようだ。おっぱいを揉み上げてから乳首を口で含み舌で転がす。

「はぁっ♡」

 片手をもう一方のおっぱいを責める。それからおまんこにそっと触れる。

「ああんっ?」

「どお?」

「あん…いちいち聞かないで//////」

「さな。カワイイ」

「ばかっ」

 さなは顔をさらに真っ赤にする。俺は首筋や胸元を唇で愛撫する。

「はぁう…」

 さなは切なそうな吐息を漏らす。首筋とかが感じるのかな。他の女子もそういう傾向がある。でも、手や口だけでは限界がある。

「ああんっ、あん…」

 俺はしがみつくようにしてさなの身体を貪る。

「はぁはぁ…あん…」

 さなははあはあ言いながらもいとおしそうに俺の頭や背中に手を回して撫でる。

「ん?なあに?」

「だって、カワイイから」

「そうなの?」

「うん。だって、一生懸命気持ち良くしてくれてるから」

「そぉ?」

「うん♡」

 さなは優しい眼差しで俺を見つめる。

「//////」

「うふふ。照れちゃってカワイイ♡」

 さなは俺をギュっと抱き締める。

「ねえ。ヨウヘイのおちんちんから何か出てる?」

「だいぶ、我慢しております」

「うふふ♡私だって、溢れそう」

「もういいかな?」

「うん♡」

 俺はさなのおまんこを指で拡げる。

「あっ」

 きれいな薄いピンクが現れる。俺は舌で舐める。

「ああんっ」

 強い性感がさなを襲う。俺はクリトリスを鼻の頭に当たるようにおまんこを刺激する。

「あっあっあっ!はぁはぁ…ああん…♡」

 さなは眉間にしわを寄せ、両手で胸を揉んだりシーツやまくらの端を掴んだりして切なそうに強烈な性感に耐えている。

「んっ、ああん、あっあっ!はぁはぁ…ああんっ、あん…くっ!」

「ああっ!ああんっあんあんあん!ああっ⁉」

 クリトリスを口で含んで舌で転がしてあげるとひときわよがり声が大きくなる。

「あっ!あんあんあんっああんっ!くっ!あ、あんっ…そんなのダメェ!」

 おまんこからは透明な液体が溢れてお尻の穴などを濡らす。もう、シーツまでしみている。イッたのかな?まあ、いいか。

「はぁはぁ…な、中におちんちん入れてもいいよ」

「は、初めてだよね?」

「うん…優しくしてね」

「うん」

 キスをして感情を高める。さなは瞳を潤ませる。口は半開きだ。表情はどちらかというと緊張気味だ。俺はペニスをさなの膣穴にあてがい、溢れ出ている透明な液体を使ってペニス全体を濡らすようにする。

「あっ!ああんっ⁉」

 亀頭がクリトリスを擦ってさなは思わず反応する。

 ずぷ。

「くっ」

「あんっ!」

 ぐちゅぐちゅ。入口を慣らす。しかし、愛液のせいで滑りが良くなっていたのでズルんと一気に入ってしまった。

「わっ⁉」

「ああんっ⁉」

「だ、大丈夫?」

「う、うん…入っちゃったんだよね…?」

「う、うん」

「う、動いて…」

「うん」

 俺はそっと動かす。

「ああっ!」

 さなは顔をしかめる。

「痛い?」

「ううん…痛くはないかな。でも、変な感じ…硬くてあったかい♡」

 ちょっと、動いてみる。

「あっ…んっ♡」

 さなは切なそうに吐息を漏らす。俺はちょっとずつさなの様子を見ながら動く。

「あっ!んんっ?あん…ああんっ⁉」

 ヌルヌルしていてそうたやすいことではない。ルリナ先輩やシズカ、その他の女子でも、そんな配慮を考えていても、自然と激しく動かしていたと思う。

「い、痛くない?」

「うん…はぁはぁ…でも、ちょっと刺激が強すぎるね」

「もう、終わりにする?」

「ううん!続けて!大丈夫だからっ!」

 そう訴えかけられても…と思うが、続けることにする。

「じゃあ、動くよ」

「うん♡」


 それからはよく覚えていない。


「ああん!気持ちイイ♡」

「あん♡あったかぁい…おっぱい、もっと揉んで♡」

「あんあんあん…もう、…気持ちイイの?しがみついちゃってカワイイ♡」

「い、イキそうなの?中にいっぱい出して♡」


 気が付いたらもう、終わっていた。お風呂に行って流しっこをしてバイバイする。


 こんなんで良かったのか?


 俺が思っている感情とは別のベクトルだったイシイ先輩の心のささくれは綺麗にとれたようで、この年の冬、単身ドイツに旅立った。


 聞けば、元々バイオニストだった彼女は伸び悩んでいて、中学入学を期にバイオリンから離れていたらしい。だが大事故に遭遇して片肺三分の二を摘出してしまう大怪我を負った。さすがに挫折を味わったようだが、それでも無情に月日は進む。

 夏休みに陸上部を休部して剣道部に仮入部して来た一年男子と出合った。そして彼の教育指導担当を仰せつかったのだ。彼女は親友から彼の話を耳にする。それまではプールでやらかした男子という扱いだったが認識を改める事に。


 俺と裸の付き合いをして吹っ切れたらしい。その割にはその後も頻繁に相手をしてたけれど…?


 まあ、いいや。


 彼女はその後、チューリッヒでの国際コンクールで優勝し、世間をあっと言わせた。今もヨーロッパのコンクールを中心に活動している事だろう。まだ学生だし。



 そんな事を思い出していた。


「主。休憩か?」

 ペレキスがしたり顔でこちらを眺めている。さっきまでいなかったのに。

「ちょっと、ね」

「ふうん…?」

「なあに?」

「いいや。主もふやけた顔をするんだなぁと、思ったのでな」

「えーっ?」

 私はペレキスにからかわれた。ペレキスは大笑いをしてどこかに行ってしまった。


 ささくれねぇ。私は自分の指を見た。自分の指にはささくれはなかった。男子だった時は結構あったと思うが。角槍の芯は、いつの間にか綺麗に仕上がっていた。



                                  完

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