ゴブリン戦終了! さあ次はなにかな!?
第15話 男爵とか領主の名前考えるの面倒だよね。
ヘイグナー男爵と会うってことで、正装させられました。私は女子高生の制服なのでよし。ルカさんも着物なのでよし。和装のミカさんが着物に、戦闘服に装甲服のここあちゃんがふりふりのドレスに。
「二人とも鼻血が出るほど可愛い。食べちゃいたいー」
ミカさんが興奮しておる。
「特にここあさんが見違えましたね。いつもの戦闘服の上に装甲服とは全く違います。どこかの小さなお嬢様ですよ」
「いやはや本当にそう。戦闘服に装甲服でも可愛いんだけど、こうやって正装させると、明らかに可愛いがバレる」
顔を真っ赤にさせながらこちらに来るここあちゃん。初々しくて良い。
ミカさんも綺麗な赤の和服でどこかのお嬢様って感じがするね。映えるねー二人は。
私は……うん、胸は出てるからね。腰もぽいんぽいんのぽよんぴょん。博士のエディットによって背が小さい以外は完璧なんですよ。この制服で問題ない。最初から完璧。童貞はおっぱいと腰が好きなのは本当らしい。だってこの胸と腰。減らしたいくらいだ。
などと自画自賛している間に時間が過ぎ、ヘイグナー男爵との面会時間となりました。
洋風のお屋敷に入り、洋風の階段を上っていきます。これ、和服にしたの間違えたのでは。
そしてヘイグナー男爵と出会う。凄い日本銀河帝国標準語喋りそう。醤油顔の男性でした。
「オー、ユー達がコンカイのハッピーハッピーマンねー。おめでとー」
「は、はあ。ありがとうございます」
「どやったノー? ミーにオシエテよー」
「前線を押したのはこんな感じで、大物はアタックチームが突撃しまして」
ルカさんが混乱しつつも説明していく。いや、何語っすか、本当。
「ホッホー、スゴイねスゴイねー。アタックチームはドナタ?」
「はい、私とこの子です」
「ホー! 若いのに素晴らしいね! お主らのおかげでこの城は守られた、礼を言うぞ」
何語だよ本当!
「は、はい。ありがとうございます」
「ありがとう。……ございます」
あとでここあちゃんに礼儀を教えないと駄目かなー。
「ソレダと、ノコリ二人がサポートチームってトコロカナ? カナカナ?」
「はい、そうですね」
「今回は火力が全然足りなかったので、サポートといっても前面に出ましたね。」
「お主らの働きは一騎当千の働きであった。大儀であった」
「はぁ……」
さすがのルカさんも疲弊しているね。
「そういえば筆頭中の筆頭戦績ということで日本銀河帝国JUNA星本領から爵位20位が下賜されておる。あとで支部で受け取るように」
「あ、はい。わかりました。支部ならどこでもいいんでしょうか」
「どこでも良い。データはリンクされてデータベースに保管される。ソイウワケよ、300ゼニの特別報酬もあげるからウケトテねー。バイビー」
と、いうことで礼をして面会終了。特に一人一人に礼をするとか、そういうのなかったな。めっちゃ変な言語だった。
仕えてる人大変そう。いきなり格式高い声で普通の標準語話すと思えばなんだかわからない変な言語で話すし。
「うーん、当主は訛ってるんですかね。結構大変でした」
「あれ訛りなの!?」
びっくりしつつもまずは私と出会ったところへ戻る旅をします。大量に食べ物と飲み水、魔電池を買わないとね。
私が背負ってるバックパックは大量の荷物が時間停止状態で入るので、私のバックパックに大量に詰め込んだよ。
フィーの亜空間冷蔵庫にも亜空間ウォーターサーバーにも詰め込んだ。亜空間チェストには魔電池が満杯だ。
「準備はオッケーだね」
「いつでも行けますよ」
「じゃ、発進」
「冷静ねえ、うちのお姫様は」
「それでは私がいた場所へ向けて発進! おかーさんも楽しみになってきちゃったわ (΄◉◞౪◟◉`) 」
村々街々の困りごとを解決しながら進むので大体一ヶ月ほどかかる見通しでっす。
とある村では刈り取りが間に合わないとの困りごとをフィーの風の疾走で一気に解決したり。
とある村ではオオカミがコボルトになった凶悪なモンスター、ウルフコボルトの始末をしたり。これは本当に大変だったなあ。
とある街では他の街との喧嘩を
とある街では下水道のシーカー――という暗闇に生きる血を吸うモンスター――を追いかけたり。結局閃光グレネードで追い出して地上の追いかけっこになったから下水道には入らず良い報酬になった。念のため全員フィーの全身洗濯機で洗ったけどね。なんか嫌だったからね。
「もうすぐ目的地ですね。戦闘準備しておかなくちゃ」
「なんでだ? わかるのか?」
「うん、変異体は私の残り香にも反応するからね。多分めっちゃいるよー」
「博士って奴キモすぎね。遠距離から始めるから第二種戦闘配備ね。キモいけど博士の分身で人だからサブマシンガンでいいか。弾とお金もったいないし」
「群れてるなら術式の展開が有効ですね」
そして目的地、私がいた遺跡へ到着。こんな山で里山からも外れているような場所、どうやってみんな見つけたんだろう? なんでここまで来て私を動かしたんだろう? あとでここあちゃんに聞いてみるか。
「アズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャン」
「アズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャンアズキチャン」
「うわ、すげえ量」
その数、100を超えてそう。キモいよー。私の部屋とかに入り込んだんだろうな。
「おかーさんの部屋、つまり所長の部屋はまだ開いてないわよね? そこにあるわ。物資も結構残してきたはずだから、みんな頑張って。٩(ˊᗜˋ*)و」
「おかーさんからPピストルにチャージショットを付けてもらった。遠距離でも十分な火力が出る」
「おかーさん呼びするなし」
「私もニーア重工直系。所長はおかーさんだ」
あらあら喧嘩は駄目よ。 (´இωஇ`)
ポップアップディスプレイで諌めるおかーさん。まあでもここあちゃんが言うなら良いか。ルカさんとかだったら断固反対するけど。こんなムキムキでガン黒でグラサン付けている丸禿げの変態和服に呼ばせてはならない。
というわけで突入!
蛙型が中心でサーベル型鳥型などが複数いる感じ。
遠距離で潰していく。変異体は私の残り香に夢中で完全に無抵抗、どんどんと潰されていく。
ただ予想していなかったことが起こった。
護符が壊れたのだ。
あまりの数に耐えきれなくなったのだろう。
「アズキチャン」
「 み い つ け た 」
「子作り子作り子作り子作り子作り子作りアズキチャン子作りアズキチャンアズキチャンアズキチャン子作り子作り子作り子作り」
「さーここからが本番だ! 私は強くなった! ボコボコにしてやんよ!」
後退しながらレーザーピストルを連射する。おかーさんに改造してもらってパワーアップと連射が効くようになってる。人間の頭なら簡単に貫通できる。
ロックオンを駆使してミスなく接近してくる変異体を仕留めていく。
ロックオン技術とアンドロイド特有の精密な腕の動きだから出来る。これも一種のWAZAだ。
私の左正面にはミカさん、右正面にはルカさんがいて、いざとなったら抜刀して突撃する構えだ。遊撃にここあちゃん。その超速度で動き回り、Pピストルと私のナイフを使い分けて攻撃している。
「くそ、弾切れだ。抜刀して突っ込む!」
「わたくしも抜刀します」
「まって、フィーから弾薬もらおう! フィー!」
ばうばう! といってサブマシンガンの弾薬を吐き出すフィー。ただ、私が住んでいたから残り香があって、弾薬にまで群がってくる。
「駄目か」
「囮になったってことだ! 行くぞー!」
「術いきます。ストップ! 弾薬に群がった連中を止めました。群れてくれて助かりましたね」
刀で突っ込む二人。どこが後衛なんだろう。
そういや置換技術使ってねえな。あれどういうもんなんだろ。説明はインプラント挿した時にインプラントから受けたけど……。
そこら辺の石を拾って、ナパームグレネードに置換、投げつける。どーん。メラメラメラ。あ、これ強い。
そこら辺の石を拾って、ライフル弾の散弾に置換。時速400キロの速度で投げつける。良い感じに広がって広範囲にぐちゃるおデブ達。
博士の変異体は博士の偽物なので博士そっくり。デブで頬がブツブツのニキビで覆われていて、小せえぽこちんなのは共通しているのだ。あとメガネ。
サーベル状の変態に後ろに回り込まれて奇襲をくらい、左手を負傷して脳に入り込まれたりした――ついでに白い液体をぶっかけられた――けどなんとか殲滅に成功。
後ろを守るのはあたしだ、すまん。とここあちゃんに謝られたけど気にしないでと言っておいた。殲滅をしっかりと確認した後にフィーに乗り込む。
備え付けてある全身洗濯機と自動手術機械で汚れも脳へ入り込んだ屑も取り除いたので何の問題もなし! まあ、ぶっかけられたのはキツいけど。
予備の護符――これも城下町の占い師さんに作って貰った正規品――を取り出して張り付け、外に出る。
よしよし、壊れないな。全部死んだということだ。内部を今3人で洗ってるから、終わったら乗り込もう。
はー疲れた。
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