第12話 ゴブリンデスロードオブロードとは一体
作戦当日。
作戦指揮官がなんとかかんとか言ってる
「ミカさん、結局なんて言いたかったの? 私馬鹿だからわーかんなーいー」
「まずは遠距離射撃で数を減らして、その後突撃だってさ。作戦もなにもあったもんじゃないね」
「半数が傭兵じゃあ作戦なんてあったもんじゃないってことか。最初はあたしが主力かな。しっかり守ってくれよ、あずき」
「まっかせろー」
そんなこんなで準備してますと、意外な人物が現れました。
そう、かなり意外です。
「出撃するのね、おかーさん無事を祈ってるわ。 (´◉◞౪◟◉) 」
「なんでおかーさん外に出てるの!? フィーなんで外に出したの!」
「くぅーん」
ほうほう、おかーさんが出しなさいと暴れたからですか。
おかーさん、戦闘前なんだから危ないですよ。
死んじゃいますよ。
まだ後方にいるからって油断は出来ないんですよ。
「おかーさんが死んだら全ての計画がパーなんだからね。最重要人物。フィーの中に居なさい」
「うん、そうする。でも安全を祈ってるわ。 (◉◞౪◟◉) 」
「最近はポップアップウィンドウと喋りを同時にすることを覚えやがって……身体貸してるピンクちゃんに感謝しなさいよ」
「するする。 ٩(ˊᗜˋ*)و 」
全然懲りてないな、と渋い顔をしていると。
「そろそろウチらにも出撃要請がかかる。大将だから最激戦地にまわされるぞ、覚悟しとけ」
ウィーっす。頑張りましょう。フィーに乗り込んで移動開始!
激戦地に到着。うわー本当に激戦地だ。こちらからは矢や銃弾が飛び、あちらからは剛速球の投石が飛んでくる。
「フィー、要塞モードだ。アタッカーは積めるだけグレネードを積んで投げまくってこい。今回の経費はあっち持ちだ」
「ミカさんまた怖い言葉使いになってますよ」
「あ、あとで直すからいいから行きなさい。応援してるからね。投石には気をつけて」
はーい。自分の中の戦場で頑張ってるミカさんを尻目にアタッカーは出撃していったのでした。
フィーの要塞モードってのは、フィーが完全に伏せて、フィーからX状の抑え骨が飛び出して、フィーの背中が四角く大きくなって盛り上がる状態のこと。
上と前後左右に火砲も2~3門ついて、主力砲ってのが撃てる状態になる。中段と一番上には人が乗れるスペースがあって、弾薬があればフィーが補充してくれるからなにも気にせずに撃ちまくれるんだって。弱点としてはホバー移動なんだけど動きが遅いこと。ホバーなんで蹴れば飛んで行くんだって。
「んで、上は誰がいるんですか? パワーアーマー付けてるから今回はルカさんもここにいますよ?」
「ミカさんしかいないだろう。お前、所長さんが登って撃ってほしいのか?」
「そりゃ嫌だわ。ってことはミカさんの制圧射撃と掃射が見られるのか。初めて見るわ」
さあ、戦闘開始です。まずはルカさんがパワーダウンやスロウを撃ち込んで、そこにグレネードをぶん投げるという野蛮で確実な方法で処分していきます。
グレネードは時速400キロくらい出ているので迎撃はまず不可能。100メートル0.9秒くらいの速度だそうです。(PDAに計算させた)
こっちに飛んでくる投石は速いもので時速120キロくらい。
それでも頑張ってますよ、この星は大きいから重力も強くて空気が粘るから速度出ないんですよ。そんな中時速120キロも出すゴブリンあっぱれあっぱれ。
練習に練習を重ねたここあちゃんが撃ち落としていきます。Pピストルで軌道変えればいいだけだからね。
反動抑えるのが大変で少しぶれてるって言ってるけど。
撃ち落とせず飛んできたのは私がナイフで切り落としてる。時速120キロなんて蚊が止まっているようなもんだから。
状況支配が上手いルカさんを狙うので複数飛んでくることも多いけど、ルカさんも避けるし私は皮下装甲がなんとかしてくれるんだよねー。皮下装甲ラブラブちゅっちゅ。
「おらよっと。どかーん。そろそろ戦果筆頭かね? ミカさんの制圧射撃便利だねー頭抑えてくれるからグレネード投げ込みやすい」
「あの人の銃コントロールは世界一ですよ。
「無駄話もいいが少し下がるぞ、囲まれ始めた。他が膠着状態だから戦力がこっちに集中しているようだ」
「引きつけとしては十分な戦果じゃないですかー」
フィーをキックして後ろに下げつつ後退。
下がったり上がったりを繰り返しながらゴブリンを
ここの総指揮官だと思われるゴブリンデスロードオブロードを発見! グレネードをぶん投げる!
時速400キロで突入したグレネードは、ロードオブロードにめり込んで爆発! 内臓がぐちゃぐ略。ほぼ一発で沈黙させた!
念のため上に乗るような軌道を描くように、投てきコースがわかるようになったセンサーで見ながら空中に投げてお腹で爆発! 内臓がとびち略。
完全に殺したね!
これでゴブリンは恐慌状態に陥り、我先と退散していった。
「これで勝ったながはは」
「ほかにも戦闘場所はあるよ。そんなに気を抜かない」
「でもよく投げましたよ。3人前に出てましたけど、攻撃はほぼ全てグレネードでしたからね」
でへへぐへへ。次の場所行ってみましょー。
と、その前に補給。一応補給所もあるんだよね。前線に補給所なんて頭おかしい感じがしなくもないけど、まああるからには有効に使いま……お金取るのかい! しかも経費で落ちない!
「しかもしかも市中よりたけえ! 誰が使うかこんな所!」
「フィーの飯だけ買わせてく、ち、ちょうだい。飯じゃなくてご飯ねご飯。背が高い要塞モードはお腹がすいちゃうのよ」
はーい。私達もご飯食べたいなと思いつつ、胃の中にご飯があると負傷したときご飯が体内で飛散して死んじゃうって聞いたことがある。
私達はアンドロイドだけどルカさんは人間だ。
私達だけ食べるのも忍びないしここは食べないでおこう。
フィーの補給が終わり、次の場所へと向かう。無線で指示されたのはまた激戦地だ。どうも白兵戦となっているらしい。
アタッカーバディとルカさんの状況支配の出番だな! ミカさんは誤射があるから後方部隊の狙撃かな? 銃がない気がするけど
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