弐章 ゴミの宝山②
連日の事件のせいでせっかくの夏休みが徐々に崩れていくのが目が覚めた瞬間に体感で感じ日差し的に昼と予測した
「はぁ〜嫌な寝起きだ」
一階からドタドタと階段を登ってくる足音が聞こえてくる
襖が開き幼馴染3人が入って来きて挨拶をする
「こんにちは」
「おう」
布団を押し入れにしまい畳の上で4人が話し始めた
昨日の件の話だ
「私、昨日の事を箇条書きでまとめたのだけど」
と一枚の紙を開いた
⚫︎秋斗くんの奇行
⚫︎白骨化した遺体
⚫︎身元不明の女性
⚫︎千夏の幻覚
「ひとまずこんな感じかしら」
「あぁ一通りはな」
「秋斗はあの時のことは覚えていなのか?」
「う、うん...何も...気づいたら山の中で寝てたんだよ」
千夏は昨日のことの記憶を遡ったらある言葉について気がついた
「秋斗さ昔に何かあったか?例えば...誰かを助けないといけない状況があったとか...]
秋斗はピクッと体が動揺した
「僕も昔のことは朧げだけどこの3人じゃない子供の子と遊んだ記憶があるんだ」
「でも、それが誰だったのか、何をしていたか覚えていないんだ」
「なのに...助けないといけなかった気がするんだ...」
深刻そうに秋斗は話していたが千夏の記憶では俺ら幼馴染以外と遊んだことがなく見たこともないし小さい時の秋斗は寂しがり屋で泣き虫だったので秋菜にベッタリついて一人で遊ぶことなどできないはずだ
「一緒にいた女性のことは知らないの?」
「あの人は本当に知らない!」
「そうだ!その女性って今どこにいるんだ?」
「今は近くの警察署にいるって」
「一回会いに行ってみる?あの白骨化した人に関係しているのかもしれないし!!」
「警察署行くか」
秋菜の提案で行き先が決まり警察署に向かった
=警察署= 受付
「あの、昨日あの町の山で起きた事件の者なのですけど担当の方いらしゃいますか」
「少々お待ちください」
雪花が淡々と受付を済ましている時、秋斗は何かソワソワしていた
「昨日は大変でしたね、今日はどういったご用件で?」
「昨日、秋斗と一緒に倒れてたっていう女性に合わせて欲しいんですけど...」
「あ〜了解しました、案内しますね」
担当警察官に案内された待合室に入るとそこには女性が座っていたスラッとした体付きで同い年くらいに見えずっと見続けたくなるほどの漆黒の長髪
「初めまして、俺は千夏って言いますこっちは、
冬花、始めまして
秋菜、初めまして!!
秋斗、どうも...」
「初めまして...すみません私...名前も記憶も思い出せなくて...」
「え?」
「私、なんであそこで寝ていたのかもここがどこかも知らなくて」
「それって...記憶喪失?」
「冬花ちゃん...記憶喪失って?」
「精神的に過度なストレスや頭に強烈な痛みで脳が記憶を消す症状のことよ」
「何も思い出せないんですか?」
「何にも...ただ..この場所に何か...すみません思い出せません」
「...僕とどこかで会いませんでしたか?」
秋斗が恐る恐る質問した、その言葉は力強くどこか儚い部分があった
「...?どこかで会いましたか?すみません」
再度謝罪し、俯いた女性に秋斗は呆然として謝罪した
沈黙が数分続く中、冬花が次の提案を出した
「この後どうします?ずっとここでは退屈でしょう、私の家に来ますか?」
「え、大丈夫なんですか?」
「ええ、8月はこの町で過ごす予定なのでその間に何か考えましょう、ね?」
「冬花ちゃん、私も手伝うね!!えーと名前なんて言えばいいかな...」
「...ハルでお願いします」
「ハルちゃんね!!今日からよろしくね!」
女子は早速仲良くなっており男二人は置いてけぼりになっていた
呆けていた時にあの山の遺体のことを思いだし聞いてみる事にした
「ハル...あの山で見つかった遺体について何か知っていることは何かないか?」
「遺体...は、本当に知らない人です」
返答してきたとき警察官が入ってきた
「あの遺体は20年前に行方不明になっていた方だったらしく彼女とは無関係という情報が来ましたご安心ください」
「20年前に何かあったんですか?」
そういうと警察官がソファに腰を下ろして話してくれた
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