教育V~

 そこからの教育は困難を極めた。

 数日おきに、食事と水分補給のために幕を上げる。その度に少女はやつれ、次第に目の中に怯えの色が濃くなっていった。

 食事を与え終える度、海藤は、

「ここは君の居場所だよね」

 そう聞いてみせた。

 しかし、少女は、違う、と呟いたり、首を横に振ったり、いいえ、と答えたりした。その度に海藤は暗幕を手にする。願わくば、少女が素直になることを願って。

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