教育Ⅱ

 翌日、暗幕を取り払う。毅然とこちらを見つめる少女の姿がある。

「反省、できたかな?」

 尋ね返すと、

「するわけないだろう」

 こころなしか、元気がなさそうに応じる。

 そうか、と残念に思いつつ、再び布を拾いあげた。

「おい、なにして」

「じゃあ、もう少しだけね」

 再び、暗幕をかける。

「おい、やめろよ。殺すぞ」

 やや弱々しい罵声に、道徳の不足を感じた海藤は、もう少し反省のための時間を延ばすことを決めた。

 

 

 

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