(二)-12
*** *** ***
二度の銃声が近いことを聞き、西葛西貿易会社の事務所にいた二人の男は立ち上がり、ドアの方を注視していた。
そして勢いよくドアが開かれた。それと同時に、さっきまでソファに腰掛けていた開襟シャツに背広の男がドアの向こうの人間に殴りかかろうとした。
しかし次の瞬間、発砲音とともに事務所の男がうめき声を上げてつつ「クソッタレ」と中国語で言いながら倒れた。
狭い事務所の中の、ソファの後ろにあるデスクのところで立っていた中年の男が「何の用だ」といいながら机の引き出しを開けて黒い54式拳銃を掴んで男の方に銃口を向けた。
しかし、男は引き金を引く前に自分の肩に痛みを覚えることになり、同時に発砲音を聞いた。そのため右腕に力が入らなくなり、拳銃を落としてしまう。
(続く)
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