(二)-2

「秋葉原の極東娯楽科技集団の本社か」

 警部補は体をよじらせて、運転席の真後ろの席で背もたれをシートに預けてゆったりと座っている、高齢の男性を見る。

「本当にあいつで間違いないんだよな」

「潜っている捜査官の報告ではそうだ。我々公安を信じて欲しい。すでに一年以上、ヤツらのアジトに潜っているのだから」

 公安の男はそう答えた。

「それにしても君たちだって、逆探だけでなく、盗聴もしているのだろう。危険なのではないか」


(続く)

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