「蟹食考」

蟹をバリバリ頬張るリズムは、サトゥルヌスや未開部族を連想させがちだが、皆食べるのに一生懸命でせっかくのディナーも沈黙の乾杯と化してしまう。かつての軍国主義は街中のチンドン屋として名を馳せたが今はお偉方の誕生日に県庁をぐるぐる散歩するだけの老人会に他ならない。蟹に介入できるのは僅かに農薬の残ったフィンガーボウルのみとなった。

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駄短文集「拡散」 MutagenicityReactor @MuRe22

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