第4章68話:会議終了

そんな俺の内心を察してか、シャロンが告げる。


「心配しなくても大丈夫だよ、ラング君の料理はすごく美味しいから! きっと売れるよ~!」


キルティナも同意する。


「そうですわ。あなたの料理で売れないのなら、もう仕方ないと思いますし、そのときはわたくしも諦めがつきますわ」


ふむ……


そうだよな。


俺が不安がってどうする。


俺の料理は、ちゃんと美味しい。


だから自分を信じよう。


ユミナは言った。


「……で、開店についてですが、ノウハウは既にあるので、1週間もあれば開店可能です。あとはオープンスタッフを集めるのと、タラバガニを大量購入するだけですね」


ルウが告げる。


「オープンスタッフは、簡単に集まるでしょうね。以前と違って、ルナトリアで働きたいと思っている人は、とても多いです。募集すればすぐでしょう」


5店舗のオープンスタッフとなると、30人以上は雇う感じになるのか。


そう考えると、かなり大がかりな展開だな。


シャロンが告げる。


「タラバガニの仕入れについては、漁師や卸商会おろししょうかいと交渉すればいいだけだね」


ふむ……


タラバガニの仕入れも、問題なくおこなえそうだ。


俺は尋ねた。


「ちなみに俺は【料理顧問役りょうりこもんやく】として、何をすればいい?」


キルティナが答える。


「そうですわね。タラバガニのガーリックソテーの作り方を、雇った料理人たちにレクチャーしていただきたいですわ」


「なるほどな。それ以外は?」


「特にありませんわ。あとのことは全て、我々にお任せくださいませ」


「……わかった」


俺がやることはあんまりなさそうだな。


やるべきことを済ませたら、自分の料理でも研究しようかな。


キルティナが、締めくくるように言った。


「では、打倒だとうヴィオーネに向けて、本格ほんかく始動しどうですわ! 今日から頑張りますわよ!」


「はーい!」


「はい」


「頑張ります!」


「おう」


とそれぞれ返事をして、会議は終了した。

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