第2章26話:諸々の決定

そこからは開店に向けて、トントン拍子に準備が進んだ。


まず店名が【ルナトリア】に決定した。


ルナトリアとは古い言葉で『海に浮かぶ月』という意味らしい。


良い名前だと思った。






それから、従業員についてだが……


ホールスタッフが3名増えた。


彼らはシャロン、ルウとあわせて5人で店内ホールを回すことになる。


一方、キッチンスタッフも2名増える。


彼らは俺とあわせて3人で厨房を回すことになる。


つまり……


計8名が、オープンスタッフということだ。


なおオープンスタッフの応募者は全て女性だったので、俺以外、女しかいない職場である。






オープンスタッフが決まったタイミングで。


キルティナから制服ユニフォームが与えられることになった。


仕立屋したてやにて発注したものらしい。





ホールスタッフは、


白色でパフスリーヴのブラウス、


茶色のコルセット、


青を基調とした膝丈スカート、


……である。





キッチンスタッフは、


白色の作業衣。


白エプロン。


……である。





以上の制服を着て、仕事に当たることになる。







翌日。


朝。


店内にて。


ルナトリアを開店する日時を決める。


キルティナが宣言した。


「ルナトリアのオープン日は、10日後の朝10時……ということにいたしますわ。その日時ということで、商業ギルドに届出とどけでを出しておきます」


商業ギルドに届出を出したら、もう日時を変えることはできない。


雨だろうが台風だろうが、その日をもって開店。


店舗税てんぽぜいなど、レストランにかかる税金の支払しはら義務ぎむが課される。


俺は言った。


「了解。じゃあ、街の住人たちへ告知しておくか」


「いっぱい宣伝しなきゃね!」


とシャロンが同調した。


いよいよ10日後――――俺たちの店が始まるのだ。


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