第10話 半年後、召喚魔法は鬼畜仕様!?
祝福の儀から、半年がたった。
今、僕は家の裏山に来て、修行をしている。
日に分けて魔法の修行をしており、今日は神・召喚魔法の修行だ。
あ、ちなみにこの神というのは〜域という魔法の階級を表している。
通常、名→師→王→神の順に魔法の練度が上がる。
しかし、たまに師域から王域に行く際に、魔法自体が突然変異して、帝域という階級に行くことがあるらしい。
この帝域とは、王域とは異なり、魔法の本質ごと変わるのだとか。
そう言えば、半年前。
王都で測定した時に、僕を測定した時に出た光が金と赤しか出なかったのは、まだ基礎魔法と呼ばれるものしか測定できなかったかららしい…。
話を戻すと、召喚魔法とは魔物を召喚して戦わせる魔法で、僕にとって最も大切で重要と言っても良い魔法だ。
将来的には、僕のモットー『他力本願』に基づき、僕が働かなくても配下である魔物が全て何とかしてくれる状況を作りたい。
しかし、この召喚魔法というのは厄介で、どう足掻いても普通じゃ覆すことの出来ない欠点があるため、今では使用者が僕だけになりつつある魔法である。
どういうことかと言うと召喚魔法は、主に
まず
この
しかし、普通に召喚しても現実の同じ種類の魔物より圧倒的に弱い魔物として召喚されるのだ。
現実の魔物より強く召喚するには、その召喚する魔物のことを詳しく知る必要がある。
どのくらい詳しく知る必要があるかと言うと、骨格から内蔵の位置、更には生活習慣や、言語などありとあらゆる魔物に対する知識を、知る必要がある。
最初、アカさんから聞いた時
(え?これ無理じゃね?)
《そうですね。普通の人じゃ、現実の魔物並に強く召喚することすら困難です》
これを聞いて、僕は絶望した。
初っ端から、つまづいたのだ。
普通に、魔物のことに関してそこまで知ることは不可能だろう。
しかし、次のアカさんの発言を聞いて、僕の目はランランと光り輝いた。
《でもマスター。マスターには、私がいます。この世界のことを全て知る私なら、魔物のことも全て分かります、私が居ればマスターは、
それは、召喚魔法師界隈で噂になっている伝説の技法だ。
召喚する魔物に関しての知識に不備が一切ない時に発動する。
召喚魔法の奥義とも言われる魔法のことだ。
過去に何度か
どこの世界にも頭のネジがぶっ飛んだ狂った連中はいるのだろう。
そいつらの経験から言うと
全ては、アカシックレコードに入り込めるアカさん情報だ!
(つまり、僕は召喚魔物に関してはアカさんに任せて、召喚の方に集中したら、強い魔物を呼び出せるってことだね?)
《はい。その通りです!》
アカさんも、少しテンションが上がったように話した。
この事を知ってから、僕は
この
今は、最大5つの召喚陣を同時に発動させることができる。
しかし今の僕の処理能力では、5つの同時召喚時は、召喚可能な魔物はゴブリンか、スライム、コボルトなど弱い魔物しか居ない。
ゴブリンが5匹いた所で瞬殺されるのがオチだ。
今は、5つ同時召喚時に、オークを召喚することを目標にしている。
次に、ランダム召喚。
先程の
僕も実際こちらに頼ろうとした。
しかし、こちらの方が酷かった。
アカさんの一言により、僕の希望は砕け散った。
《マスター?ランダム召喚は、今のマスターじゃできませんよ?危ないですし》
なんと、このランダム召喚、本当にとてつもない程の魔力を消費するらしい。
なんでも、全世界から、ランダムに選んで転移させるため、必然的に消費魔力量が上がるらしい。
いや、なんで転移魔法も自然と入り込んでんねん!
更に、追い打ちをかけるように
《マスターは、まだテイム技術を習得してないので、そもそも呼び出しても配下に出来ません》
はぁ!?
召喚魔法と言っておきながら、勝手に選んできて勝手に召喚してあと任せるわ…という身勝手な魔法らしい。
更に、この魔法。
魔法界域をあげるごとに、召喚可能範囲というのが広がっていくようだ。
神域まで達すると、魔界、冥界、神界などありとあらゆる世界からランダムで召喚してくるらしい。
つまり、気軽にランダム召喚を発動した場合、冥界獣や、悪魔なんかが召喚されることもあるのだ。
いや、これ誰が使うん?
《でも、マスター。範囲指定をすることで魔力消費量も抑えて、安全に魔法を使うことができますよ?》
(え?マジで!?じゃ、じゃあ僕でも使えるかな?)
《今のマスターじゃ無理です。そもそも魔力量が足りません。それに、範囲指定をするには圧倒的に魔操作や処理能力が足りません》
あ、うん、知ってた、知ってたよ。
僕の魔力量って、師団長並のはずなんだけどなぁ…
伊達に現代使われない魔法ランキング30年連続1位になってないわ。
ちなみに30年前は、空間魔法と時間魔法との三つ巴が長年続いていたらしいByアカ先生
そんな感じで、この魔法に僕の将来を託していいのか不安になりつつ、
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