第4話 三者面談風偵察
ついにこの日がやってきた。僕はスーツを羽織り、普段使う自転車を使わず、歩くことにした。陽の光が暖かく、眠たくなってしまったが喫茶店に入ると涼しいドアベルの音で目を覚ます。時間の十分前。朝ごはんを食べていないせいか、面接で緊張しているせいか小腹が減っていたので軽く何かを食べようと思い、サンドイッチを注文し、大急ぎで口に詰める。想像以上の量があり、口に詰めないと時間がかかるのと、もう少しで時間だからだ。最後のサンドイッチを口に詰めると、時間きっかりにおふたりは来た。面接をしてくださった蒼唯さんと、(恐らく)社長さんであろう。急いで飲み込むと、社長(仮)さんがゆっくりでいいよ、喉を詰まらせたら本末転倒だから。となんとも言い難いフォローをしてもらい、ゆっくりと飲み込んだ。正直バレたのは不服だが、好きな飲み物を注文させてもらった。何故かと言うと蒼唯さんがジンジャーエール、社長(仮)さんアイスティーを頼んだからだ。本当に話す気があるのかは不明だが、僕も好きなクリームソーダを頼む。頼んだ瞬間、少し2人が笑いをこらえていたような気がしたが知らんぷりをした。2人だって面接みたいな飲み物(何がそうなのかは分からないが)を頼んでいないから。早速飲み物が来て、社長(仮)さんが1口つける。蒼唯さんは欠伸をしていた。社長(仮)さんにバレないように。社長(仮)さんが口を開く。「私が社長の夏華だ。こっちは、、、」「広報部長の蒼唯でーす」と少しねむそうに言った。寝不足だろうか。そして僕も自己紹介。「僕は藍沢羅維です。羅生門の羅に繊維の維で。」変わった名前だね〜と蒼唯さんが言う。よく言われますと返すとそりゃそうだ、と帰ってきた。夏華さんが咳払いをすると、「君もわかるだろう?」と話に入った。もちろん分かる。なぜなら僕が面接の時に言ったからだ。蒼唯さんと、もう1人の方、、、名前を知らないのは申し訳ないが、、、に名探偵コ○ンと言わせたこと。恐らく当たっているであろう。僕の好きな明日の朝日を拝めなくなるのは辛いが要約すれば、きっとこうなるであろう。
「この会社、きっと裏がありますよね?」
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