第2話 面接でわかったこと
時間になったから、ノックをして部屋に入る。バイト面接でやってきたから礼儀作法には自信があった。進められた通り椅子に座り、姿勢を正す。面接官の方は2人いらっしゃった。「まず、本日は、入社希望、誠にありがとうございます。いくつか質問をするので、答えてください。」と、左側の面接官に言われた。ぼくは元々いくつかの質問を考えていたため、「はい、よろしくお願いします。」と答える。「では1つ目。えーと、やっべ、え、蒼唯これなんて読むの?」右の面接官、まさかの漢字が読めなかったらしい。「ん?これは、、、あれだ、ちょいまち、えっとね、あ、資格です。」資格が読めないはやばくないか?「あ、せや、資格だゴホンッ!! ンッ ンッ…えー、何か習得した資格はありますか?」「あ、医師免許と、、、××××なら、、、」「あ、うってつけや」「え?」「多分通りますよこの面接。はい次の質問は、得意科目は何でしたか?」太鼓判をなぜここで押す。「理科、特に人体が得意でした。五臓六腑名前全て頭に入ってます。」「うっわ最高」面接感がジリジリと消えていく中、僕は不安になった。なんで、なんで和菓子から遠ざかってるんだ。意味がわからない。まあ色々あるのだろう。企業秘密というものだ。仕方ない。「あれ?羅維くん顔色悪いね、なんか思ったことでもあるの?」思ったことしかない。裏があるようにしか見えないのだ。人体解剖でもするのか?人体なんて、それこそ不要だ。いつもこれを言えばドン引きされるのに。「あの、僕も質問してもいいですか。」「どうぞ〜」と蒼唯さんがいう。「あの、なんで××××が必要なんですか?」「え?」「そもそも、和菓子メーカーなら人体とか、××××なんて必要としないんです。今までこれを言ったらあからさまに顔をしかめられた。僕は恐らく、この会社はうってつけだと思うので、正社員として働きたいです。」「ふ〜ん、、、まあ、社員足りてないしラッキーだけど。そんなこと考える人君しかいなかったよ。名探偵コ○ンみたいなこと考えるね、君、、、」こ、コ○ンて、褒められたのか貶されたのか、、、「ま、正社員として働いてくれるなら万々歳だよ。君の嫌な予感は恐らく当たってる。それでも入りたいなら、通知が届いて指定された日にちにここに来て。詳細を話すよ。」そんなこんなで僕の面接は幕を閉じた。
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