名前の後ろに箱を背負って
篠騎シオン
とある一つのヴァーチャル存在の誕生の話
自分なんかの声は、人にとっては雑音かもしれない。
耳をふさぎたくなるような、邪魔でしかないノイズかもしれない。
そんな思いにとらわれ、責められ、首を絞められたことは幾度となくある。
人と何かを話した後、永遠続く脳内反省会。
言葉でナイフを突きつけられた経験から、自分がそうしてしまっていないかが常に頭の中で不安要素として一定のメモリを占めている。
言葉だけじゃない。
自分が汚いものなんじゃないか。
弱ってしまうと強迫観念に駆られて、過度に手を洗ったり、服に汚れが付いていないかぐるぐる鏡の前で回ってしまったりする。
あまりにも弱くて、人生が苦手な、僕。
そんな僕でも、だ。
声が好き。
そう言ってもらえることが幾度もあった。
自分では雑音と心配になることもあるその声、言葉に、
勇気づけられる、聞いていて落ち着く、そう言ってもらえることが。
それは、僕にとって何よりも希望だった。
だから、届けたいと思った。
大勢じゃなく、少しの人でもいいから。
僕の生きた証を必要としてくれる人たちに、あげたいと思った。
取り巻く世界と現象は、僕の声なんかじゃ簡単に変えられないかもしれない。
もしかしたら、変えられるなんてのは僕の幻想でちっとも変わらないかも。
でも、僕の言葉、心から。
何も得られないなんてこと、希望をもらった僕は絶対に信じたくない。
だから、一歩世界に踏み出して、活動していこう。
……でもね、ちょっとだけまだ自信がないから。
雑音という名を借りて、僕の名前はNoiseにしよう。
違うな、もう少しだけ希望の力を借りて、自信を持とう。
自分の言葉で世界に少しでも何かを残したい、その想いから"i"は大文字に。
そして、雑音をノイズたらしめてしまう、”e”は箱の中にしまっちゃうんだ!
ワクワクの一部分でもみんなに提供できる存在になるんだ、という
夢と希望をプレゼントボックスに詰め込んで。
決まった。
僕の名前はNoIs🎁。
生きるの苦手系Vtuber。
名前の後ろに箱を背負って 篠騎シオン @sion
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