勤勉(笑)の森の危機

もう眷属は森の上空にいるみたいだ。さすがに何年もすればつくよねー。まあ、発見・撃墜されてなくてよかったよ。それじゃ、視界を借りてーっと。どれどれー、森の広がりはいい感じだ。地面の端まで広がって魔界門・天門には届かないけど中間を位置取ってるし、軽い山にもなっているからさぞ侵略の邪魔になるだろう!あれ?山頂が禿げてる?あの程度の標高でも平気で生えるはずなんだけど。あれは…真っ黒な狼?黒い狼は確かにいたけど、あんなに大きく育つようにはしてないんだけど?これが突然変異ってやつ?寿命が普通のより長かったりするのかな~?ま、なんでもいっか。そこまで強くないしね。たかだかあの森の主程度、その気になったら≪≪みんな≫≫倒せるし。



【sideサタン】

最近魔王国での犯罪が増えてきた。原因は明らか、天使どもとの戦争が止んでしまったからだ。とはいってももちろん戦争が終わったわけでもない。あの勤勉の森のせいだ。あの森が拡大し、天帝国に攻め入る軍路が限られていることで戦を始めるのに苦労する始末だ!当然、魔界門の裏には広げられる土地はないし、勤勉の森の手前はすでに掌握済みだ!そうして力自慢たちが仕事を失い、荒くれものと化しているのだ。我らを信奉し、魔法を習得した者たちが暴れては町などすぐに吹き飛んでしまうわ!そうだ!力自慢の馬鹿どもを勤勉の森に送るのだ!あそこなら強力な怪獣がおるし、どれだけ滅茶苦茶になろうとも問題ない!むしろ、願ったり叶ったりというやつだ!そうと決まれば命令書を発行しなければ!

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