前のエピソード――第三勢力

結構寝たなー。今日で怪獣を作ってから１００年くらい経ったかなー。武器とか作られちゃ困るから寿命前借にして死んだら形保てないようにしたんだけど、ちゃんとはたらいてるかなー？いい感じに森を広げてくれてればいいんだけどな～。どうなってるかなー？どう確認しよー？最弱レベルの眷属でも飛ばしていけばいいかなー。うっかり天井に頭ぶつけなきゃいいんだけど。

ポンっと音を立て、手のひらサイズの目玉に羽が生えた生物とは思えないナニカが生み出された

うん、いい感じだね。虫の複眼モデルにして広い視野を確保して、空から安定した視界にするために鳥の羽をはやした！よわよわに作ったからパンピーには僕の眷属ってばれないでしょー。見た目も結構イカしてると思うんだよね！

ほら、森の上らへんで待機しといてねー。

早く飛べるように作ってないし、暫くかかるでしょー。

二度寝しよっと。

【sideサタン】

終わった！おしまいだ！ベルが帰らず１３０年がたってしまったではないか！私の神殺しもレヴィの血の池もマモンに取られてしまった！あやつめにやにやと笑いおって！そんなに人のものを奪うのがたのしいか！

奪うといえばあの森だ！あの森はもはや我らが魔王国と同等の土地を占めて、我々を苦しめておる！開拓に向かおうともすぐに木々が繁茂し、怪獣どもが湧き出てくる上に、得られる資源は何もない！辺境の地はあそこの対応で手いっぱいでなかなか発展できん！あの忌まわしき勤勉なる森の正面は何もなく、その地に手を伸ばそうとしておるが、やはりあの森への対処が必須だ。砦を作るのに何年かかることか！

しかし、ベルはいったいどこで何をやっておるのか！帰ってきたら説教しなければ！