第三勢力

僕には自覚がある、この欲が満たされることがないということの。どれだけ眠り、時間を無為に過ごそうと満足することなどありえないのだと。であれば、すべてに意味などないのだ。眠るも働くも無為ならば、僕は生きていることが怠惰であるといえるだろう。ならば、働いてみようと思うのだ、死なないために。では何をしようか?戦いに行くのは論外だ。死なないために死にに行くなど本末転倒だ。眷属を作りだすのは?ナシだね。すぐにばれて連れ戻されちゃう!僕とばれないように魔界の味方を…。そうだ!魔界の味方なんかしないでも、いっそどっちも敵対しちゃえばいいじゃん!


よし!これでいいかなー、強さはー、そこそこでいいかな~

願わくば戦争が長引きますように~。おやすみ



【sideサタン】

ついに凡界に我らの拠点となる魔王国が完成したのだ!まだ大きな国に成っておらぬがこのまま我らの眷属と信奉者を増やしていけば、天使どもを凡界から追い出すこともかなうだろう!


だというのに!何なのだ奴らは!天門と魔界門を起点とした我ら魔王国と天帝国の間に鎮座する森から突如現れた怪獣ども!狼や熊が爪や牙が肥大化し、木までが動き出し、悪魔にも人にも襲い掛かるのだ!聞けば天使にまで襲い掛かるという。木の繁殖力まで強化されているのか、異常な速度で森が拡大しておる!何より不可思議なのは討伐したとて体が崩壊していき、泥しか残らないことだ!、まともに相手してはこちらがすり減るだけではないか!凡界の強者は人ではなく、自然ということなのか?


面白い!天使だけでなく自然までも我らが下して見せようではないか!



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