第17話 二人の心を繋ぐメッセージ
「ちゅぅ…………」
「――ったく、分かったよ。呼ばせてやるから、悲しそうな顔すんなよ」
つぶらな瞳で見つめられ、さすがの
「ちゅぅ、ほんとですか」
「ああ、好きにしろ。奇妙な感覚だが、ペットを飼ったとでも思えばいい」
「ちゅぅ……ペット?」
「んっ、なんだ? 不満でもあるのか」
「ちゅぅ、そんなことはありません。むしろ前進したことが嬉しいぐらいです」
「嬉しい? ふふっ、さっきから変なやつだな。なんか、お前を見ていると妙な気分だ」
「ちゅぅ? 妙な気分」
「そう、お前とは初めて会ったはずなのに、ずっと前から一緒にいたような気がするよ」
不思議そうに、思い浮かんだことを口にする
「ちゅぅ、父さん…………」
「えっ? おいおい、泣かなくてもいいだろ。もしかして、気に障るようなことでも言ったか」
「ちゅぅぅぅ、ちゅぅぅぅ…………」
「おっ、おい、大丈夫か」
この行為こそが、親子の絆を育む大切な思い出。辛いときに支えてくれた温かな想いがよみがえる。けれど、今は感傷に浸っている場合ではない。なぜなら、時間との勝負であるからだ。こうしている間にも時間は刻々と過ぎ去っていく。
タイムリミットは残り僅か、気持ちを切り替え本題に入るしかない。
「ちゅぅ……いま思えば、随分と遠回りをしました。でも、こうしてまた出会うことが出来た。だから僕は、もう絶対に諦めたりなんかしません。この先なにがあろうと、必ずや父さんを導いて見せると誓います」
「……あっ、あのさぁ、急にどうした? やっぱり俺、なにか悪いことでも言ったのか?」
突然にも声を張り上げる
「ちゅぅ、今のは気にしないでください。これは僕なりの決意表明なので」
「決意表明……? まあ、よく分からんが、追求しないでおこう。それよりも、さっき言ってた本題というのは、ひょっとしてサポートについてのことか?」
おかしな態度を魅せる
「ちゅぅ。といっても、相手はまだ決まっていないので、これから探していく段階になりますけどね」
「これから……か」
「ちゅぅ。ですが、安心して下さい。最も相性が良い相手というのは、アモール様からメッセージとして頂いております」
「メッセージ?」
といっても、アモールというのは
(ちゅぅ……さてと、ここからが本番だ)
「ちゅぅ、そうです。それは心に染み入る素敵な言葉。その先に見える未来を読み解いた時こそ、父さんが望む想い人と結ばれるでしょう」
「想い人ねえ……。――で、それってどんな言葉なんだ」
「ちゅぅ。それはですね、ただの言葉ではありません。二人の心を繋ぎとめる運命の
こうして
『東の雲に浮かぶ太陽の光。
この陽に向かい咲く一輪の花。
花は恋心を唄って魅せた。
その美しい響きは、天にも届く優しい音色。
花の名前は、向日葵という。
太陽を眺めながら、花は言葉を呟いた。
私はあなただけを見つめていると……』
ゆっくりと伝える言葉は心に響く音色。それは想いの形を創り上げる未来の
こうして、この先に待ち構える因果を変えるため、ネズミが
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