第12話 神によって創られた世界の背景
こうした突拍子もない事柄に巻き込まれた経緯。その始まりというのは、
このように、
しかし、そんな中でも確かなことは、小動物と慣れ合い言葉を交わしていた事実。まさか、この出会いが必然とは思ってもいなかっただろう。ゆえに、この話を聞いた
「ちゅぅ、その顔はアレですね。どうして自分なのか、もっと他に相応しい相手がいるのではないか? そんな心の声が聞こえてきそうです」
「そっ、そりゃそうだろう! 俺は屋上でサボっていただけだぞ」
「ちゅぅ、そう言われると思いましたよ」
「どういう意味だ?」
「ちゅぅ、つまりですね。この場所を決めたのは僕ではなく、神であるアモール様が意図的に決められました。なぜなら、余計な者達との接触を避け、外敵から身を守るためです」
「なるほど、だから俺に話しかけてきたと言うわけだな」
この意味合いを変えれば、発言は偽りではなく真実。なぜなら、屋上を選んだのは未来の
「ちゅぅ、その通り。中々、察しがいいですね。では、選ばれた理由もこれからお答えします」
「あ、ああ……」
その最たるものが時間であり、恋仲との間柄を進展させなければならない。けれど、ここで大きな問題が生じるのも確かで、
もしそうであるならば、致命的な欠点となり得るだろう……。
「ちゅぅ。では初めに、どうして僕たちのようなキューピッドが生まれたのか。その作られた背景を簡単にご説明いたします。まず1つ目は、対象者を適切にサポートするため。そして2つ目は、この国の人々を守るため。こうした
「はぁ? 人々を守るって、恋愛のサポートによってか」
「ちゅぅ、そうです」
「そうですって、そんな話は全くもってありえんな。所詮はキューピッド、何をどうやって人々を守るんだ」
確かに、恋愛の手助けをする者が人々を守るなどおかしな話。
「ちゅぅ、中々いい質問ですね。では未来が変化しない程度に、少しだけ触れてみたいと思います」
「未来?」
「ちゅぅ、最初に言いましたよね、僕はアモール様から遣わされたと。言ってみれば、この先の未来を予見するがことが出来るんです。といっても、大きな出来事のみで、個人的なことは分かりませんけどね。とにかく、我々の目的は少子化に伴う人口減少を抑えることなのです」
「つまり……人口を減らさないために、男女を結びつけていると?」
「ちゅぅ、おっしゃる通りです」
「まあ、言いたいことは何となく分かった。だが、守るってことに、どういった意味で繋がるんだ?」
だからこそ、この問いかけにも慎重に答えなければならなかった…………。
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