第一六嘘:ケルナグール
第一六嘘:ケルナグール
攻撃表示 DIAMOND BEAMSと
攻撃表示 トリプルシューティングの合作
=TRIPLE DIAMOND BEAMS
アルベルトは迷わずSOLDIERの軸足を撃った。
TRIPLE・D・BEAMSの与ダメージよりも
体幹をずらすことで連続攻撃に歪みを持たせる狙いだ。
軸足でしっかりと踏ん張り、大きく足を伸ばすスタイルに
この戦法はドンピシャだった。
間合いに入れなくても余裕気味だったのは
この青写真が既に描けていたからなのかもしれない。
ユミはリョウコにBUFF掛けしてもらった
『愛』『業』愛人二十八業の記憶操作を
どこで有効活用するつもりだろう?
とりあえず、今の所は、アルベルト主導で来ている。
そんなことよりも(VSアルベルトよりも)
カイジへのボディーメイキングに夢中の様子のユミ。
完成度は何%くらいだろうか? ちょっかいを出すように
『彩』『彩』彩色彩管に攻撃表示のアルベルト。
その時だった、急に二体のSOLDIERがユミの壁役となり
アルベルトの攻撃をかばう形を採った。
これが愛人二十八業の記憶操作か。
アルベルトの脳裏には攻撃表示のSOLDIERしか
記憶になかった。まさか三体使役して
内、二体を守備待機しているなんて。
そういえば、アルベルト自身が
守備待機にしろといい、ユミは攻撃表示にした。
ここに記憶の歪みがあった。
仇だから意見の食い違いもあることは重々承知だが
まさか錯誤させるために逆の意見を採用するなんて。
攻撃表示にしろといったら守備待機にしていた?
それは確かめようがない。確かめて錯誤のドツボにハマったら
元も子もないではないか!
「ぐぬう、少々、掌の上で転がされましたな。
ユミどのは化粧が終わればお役御免。
ワシは化粧を妨げることが真意ではない。
この時点で目標達成の頂が違いますからなあ」
「私は確かにメイク係だけど
簡単に負ける気もないからね」
守備待機していたSOLDIERを巧みに使役して
攻撃表示に切り替える。
これも名目は時間稼ぎと解っているので
理解者なら早めに打倒するのが筋ってものだろう。
しかし、今度のSOLDIERの攻撃は
上半身の左ジャブジャブ、右ストレート!
二本の脚でしっかりと立ち
軸攻撃のBEAMSも容易に避けられる手法を
採用して来た。上半身狙いで照射すべきだろうか?
すると、今度は蹴り技の応酬を決めて来た
SOLDIERが三体目として加わり
下半身の左キックキック、右ハイキック!×1
上半身の左ジャブジャブ、右ストレート!×2
事実上、殴る蹴るの三連続攻撃が
アルベルト独りに襲い掛かる!
借りもののSLIMY☆ADAMASを軸にした
攻撃では対処に限界があるか?
複雑な指示を出しながらも
彩管を操って、自分の仕事を進めてゆくユミ。
あっという間に、ボディーメイキング
疾風のカイジ HAWKEYES完成!
描かれた鷹の眼が、爛々(=らんらん)とこちらを凝視する。
一方のアルベルトは攻略したことのある
蹴り専門のVIVID SOLDIERを
冷静に倒すことから始めてみた。すると……
下半身の蹴り役と
上半身の殴り役が器用に入れ替わるではないか!
今度は左右から長いリーチのハイキックが飛んで来る。
相当頭が冴えた奴でも、これを捌くのは手を焼くぞ。
混乱の中、化粧が終わったなら解放してくれと祈る老紳士。
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