第14話
学校も始まり、もうすぐ高校最後の文化祭がある。
クラスメイトと準備をする中で、今までで一番楽しいと感じることができていた。
それはきっと2人と仲良くなれたこと、2人を通してクラスの他の子とも仲良くなることができた事が大きな理由になっていると思う。
今では、あの時僕たちをからかってきた男子たちを交えて会話する事もあるくらいに色々な人と話すことができている。それはきっと僕だけじゃできなくて、2人がいてくれたから話すことができるようになったんだと思う。
準備をしているとからかってきた男子が僕のところに来て
「鮎坂ってかわいいよな」
と言う。てっきりまたからかってるのかと思ったけれどすぐに
「からかってるわけじゃなくて本当にそう思うんだけど、鮎坂って普段はどんな感じなの?」
真剣に聞いている事が伝わってきたけれど、どんな感じかと聞かれると難しい。
「どうって、、多分見ての通りだよ」
「お前らといる時もあんな感じではしゃいでるんだ」
そう言って文化祭で使う風船で他の女子と一緒にバレーボールをしている優香を見る。
「うん、あんな感じだと思う」
男子はそうなんだと言って何だか嬉しそうにしながら跨いだ場所へと戻っていった。
やっぱり優香って可愛いんだなと改めて思う。
何気なく、優香って彼氏とかいた事あるのかなと考える。高校3年生だし、可愛いしきっといたことくらいあるだろうなと思って何だか悔しくなる。
優香に対して今までそんなふうに思ったことはなかったけれど、もしかしたら優香のことが好きな男子はたくさんいるのかもななんて勝手な想像をしていた。
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