第7話

LINEで謝ろうか、理由を伝えようかと色々考えたが


「明日は一緒にお昼食べよ」

きっとこれが一番良いと思い送信をした。


すぐに通知が来て

「もちろん!!!!!!!」

といつも以上に「!」が多い事に少しの笑いと安心で胸がいっぱいになる。


次の日学校に行くと僕の顔を見るなり、「おっはよーう」と上機嫌で鮎坂さんが声をかけてくれる。

「てっきり嫌われたのかと思ったよ〜」

と鮎坂さんが言ったのを聞いて、さすが姉ちゃんと心の中で姉ちゃんに感謝を伝えた。


「いや、本当にたまたま誘われて勉強してた。色々考えさせてちゃってたらごめん。」

そう伝えるとニヤニヤとした表情だけが返ってきた。

いつも通りの1日が進み、いつも通りのお昼の時間を迎える。


ねえ、今度の土曜日一緒に勉強しない?」

思わず箸を止めて鮎坂さんの表情を見る。

いつも通りの明るい表情の鮎坂さんがそこにはいて、特に深い意味がある訳ではないと察する。

「いいけど、バイトは?」と聞くと

「店長がテスト前だからって休みくれた!」

特に予定もなく、1人で勉強も捗らないだろうという事で一緒に勉強をすることにした。


家に帰ってから姉ちゃんに「ありがとう」と伝えると分かってましたという様にうんうんと頷く。

今週の土曜に一緒に勉強する事になったと伝えると「デートじゃん」と言われすぐに否定する。

「好きなんじゃないの?」

「違うよ」

姉ちゃんに言われてもあまりピンと来なかった。好きな事は好きなんだとそれはきっと恋愛感情ではなく、僕と一緒にいてくれる友達として好きという感情が正しいと思う。

今までにも人を好きになった事はあったけど鮎坂さんへの感情は過去のそれとは違った想いだと思う。

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