第13話 異能者との接触-2
そして俺は、今おそらく異能者であろう少女と思しきものと早朝の公園で対峙している・・・
「お兄さんそんなに構えなくてもホントの本気で敵対とか、ポテチ食べきった後の袋の底の残りカスくらいにも思ってないから大丈夫だよ?ちなみにあちしの事はあっちゃんって呼んでね。はーと。」
なんとも不思議な感性をもった返答を聞かされ、平静を装いながらも動揺を隠しきれない翔矢の緊張を取るつもりなのかその者は続けて言ってきた。
「お兄さん朝まだ顔洗ってきてないでしょ?」
そういえばちょっと散歩してくるつもりで出てきたから何もしてないことに気が付いた翔矢は寝ぐせでもついてるかと頭を撫でた。
「違うよ、頭じゃなくて鼻、冬の木枯らしに吹かれて一枚残った葉っぱのようにでっかい○○〇〇が鼻の下でハタハタ揺れてるよ?」
これには翔矢も焦って鼻をこすった。
「嘘だぴょーん、わーい引っかかった、これで少しはそのタイトルマッチのリング上の挑戦者のような緊張感は解けたかな?」
気が付くと翔矢は完全にその少女のペースに乗せられていた。これもこの者の異能の力なのか。
一瞬緩んだ警戒心をそっと戻すことに努めるとともに、未だに掴みようの無い相手に対してどのように接すればいいのか内心では戸惑っていた。
「とりあえずここ座って、少しお話聞いてあげてもいいよ?」
そういって彼女はベンチの端に座って空いてる方をペチペチと叩いてみせた。
とりあえず座って話をするべきだろうか、今更あがいたところで相手はこちらの事を知ってる様だし。
ついでにこの世界の異能者の事を知るチャンスなのは、間違いもなく。翔矢が願っていたチャンスが舞い込んできたのは確かなので、話をすることに決めた。
「その様子だと知ってるかもしれないけど俺は、水城翔矢。」
「翔ちゃんだね、わかった!」
「君も異能者なの?」
「君ってのはやめてほしいな、あっちゃんって呼んだらおしえてあげりゅ」
「・・・あっちゃんもそうなの?」
「そだよー」
そしてあっちゃんは、今は言えないがある組織に入ってることと俺の事を見つけたのはその組織のもので、その組織から接触するように依頼を受けて俺の前に姿を現したのだということがわかった。
おれはこの世界の異能者の事について教えてもらうことにした。
この世界には確かに異能者と呼ばれるものがいて、少し前まで皆その力を秘匿して生活していたのだという。
しかしこの馬鹿げた日本の状勢になってだんだんと表にあらわれるようになり、そういったものは組織を組むようになっていったことが分かった。
組織によってその趣旨や方向性は様々なもので、どの組織も異能者の獲得には力を入れているとのことで、俺の事をスカウトしにきたと事だった。
俺は自分でもこの力の事をよく分かってない事を伝え、異能者と呼ばれる者なのか分かってない事を伝えたが、間違いなく異能の力だよと太鼓判を押された。
そして決めるのは俺次第ということで、一度組織の者とあって話を聞いてほしいとのことで連絡先を教えてくれた。
去り際に俺が今首を突っ込んでる相手にもその異能集団の組織がいるとの忠告を受けた。俺は一旦その組織にあって話を聞くつもりではいた。やはりもっとこの力についてしりたいしこの世界について興味があった。
そして彼女は、組織の名を告げた 「白夜」
そう、この頃の俺はまだ知らなかった、今はまだ遠い先に自分が「白夜の瞬帝」と呼ばれることに・・・
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