模擬戦②

(あれは昔俺が小学生の頃、父さんと剣道の練習をしていた時----)


「父さん、俺やっぱり剣道向いてないのかな…?試合ではいつも負けちゃうもん。」


「いや、お前は筋がいい。だが一振り一振りに迷いが出ている。それでは相手に隙を与えているようなものだ。だから心を無にしてごちゃごちゃ考えるのをやめろ!考えるんじゃなくて感覚でやるんだ!」----




「感覚でやれ…か。」


真琴はそう呟くと目を閉じて深呼吸をする。


そしてカッと目を見開くとさっきまでの弱気な雰囲気が嘘のようにガラッと変わった。


(やっと本気になった…。篠田くんの実力、試させてもらいます…!)


雫は少しワクワクした表情をしながら真琴に接近し仕掛ける--


しかし真琴は日本刀で雫の攻撃をシュバッ!と薙ぎ払い、間合いに入られないようにする。


少し後ろへ飛ばされた雫に今度は真琴が走り込み、間合いを詰めながら攻撃をする。


キーン!、キーン!、キーン!


激しくぶつかり合う刀とクナイの音が地下に響き渡る。


(くっ…、篠田くんすごい。今までと全然違う。隙が少なくなった…。)


雫は感心しながら戦っていたが、足を一本後ろに下げると何かにぶつかった。


(まさか…壁?!いつの間に…)


ついに真琴は雫を追い詰めることに--


「もらった!!」


真琴は叫びながら刀で急所の的(ヒットくん)を狙う!!


ガシーーンッ!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る