模擬戦①

「ホナ、キをトリナオシテ バトルスタートや!!」


真琴は選んだ武器、日本刀を構える。


最初はお互いに相手の出方を伺い、硬直状態で

あったが真琴が雫に接近し仕掛ける--


キーンッ!


「ぐっぐ…」


真琴は力で押し切ろうとするも当然雫に刃を クナイで受け止められてしまう。


そしてすぐに振り払われると間合いに入られ


カチッ--


「ブッブー、マコトマケ!」


急所の的(ヒットくん)に当たってしまい試合はすぐに終わってしまった。


その後何度も挑戦してみるものの呆気なく当たってしまい、気付けば14連敗もしていた。


「はぁ…これでわかっただろ?俺には戦うなんて無理なんだよ…」


(さすがに14連敗もすると堪えるし体力もない。俺には殺しなんてやっぱりできない…。)


真琴は雫の方を見る。


すると突然空気がピリッとし始めた。


雫の表情は全く変わっていないのだが、纏う空気が怒りを表している様だった。


「篠田くん、死にすぎ。これはただの模擬戦じゃない。もっと真剣にやらないと本当に…死ぬよ?」


雫の目があの時の獣のような鋭い目つきへと変わっているのを見て真琴は血がさーっと引くような感覚がした。


「遊びじゃないの。どちらが生き残りどちらが死ぬか、命のやり取りをしているの。

次で最後の試合にする。これでダメだったら

私はあなたのこと軽蔑するから。」


冷たい雫の言葉に真琴は頭を後ろから殴られたかのような衝撃を覚えた。


そして昔話した父との会話を思い出す----

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