201号室

 店内へ入り、奥のカウンター席の横を通り抜けていくと左手に少し年季の感じられる段が急な木造の階段があった。


そこを登っていくといくつかの部屋が並んでいた。


「ここが今日から篠田君の使う部屋です」


(一番手前の部屋、201号室か〜)

「ありがとうございます」


「ちなみに真ん中の空間にキッチンと奥に女子トイレ、男子トイレがあります。それからお風呂は女性は1階に、男性はこの階のトイレの隣にあります。これらは全て共用となっていますので、もし合致するようなら住人たちと話し合って時間を決めるといいかもしれませんね。

他に何かありましたら下にいるのでその時は頼ってもらって大丈夫です。では。」


そう言うと雨林は下へと降りて行ってしまった。


「ふぅ〜。さて、入りますか」


真琴は少し緊張しつつもガチャと鍵を開ける。


中にはベッドとタンス、テレビ、小さな冷蔵庫など最低限の家具がそろっていた。


「ここが俺の部屋か…。上京して家賃が安い場所を探してたけどじいちゃんが勧めてくれたここを選んで正解だったな。」


真琴は荷物を下ろすとさっそく中身を出していく。


ふんふ ふんふ ふ〜♪鼻歌を歌いながらタンスに服などをしまっていると突然----


ドッカーーン!!

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